2020年12月29日赤坂ACTシアター
「No.9 不滅の旋律」ソワレ
この年末に吾郎ベートーベンの指揮する歓喜の歌を聴くことができて、感動です。
なんと、最前列の真ん中
厳密には2列目ですが、1列目は観客無しで舞台に向かってマイクみたいなのが設置されてましたので、実質一番前
そして、ど真ん中の一個あけて横の席
近過ぎてどこ見ていいのか解らなかったわ
この神席は、この1ヶ月、無事に観劇できるように願をかけて外食せず、人と会わず毎日祈るような気持ちで幕が上がった確認をしながら、自主隔離生活をしたご褒美だと思って、始まる前から泣きそうでした。
2年ぶり。
2年前は12月8日吾郎さんの誕生日に大阪でNo.9を観ました。
吾郎さんのルイスは前にも増して、傲慢で暴君で人間的には無茶苦茶なのに、なぜか母性本能をくすぐる。メルツェルとのやり取りも可愛いし。
前に観た時よりもルイスの人間臭さ、人物の表現が深まったような気がするのは、私が観劇を重ねて受け取るものが増えたのでしょうか
そして、剛力彩芽さんのマリアは確実に深化してる。ラスト近くでのマリアの献身的な愛が、包容力のある聖母のようで、素晴らしかった。役者さんの成長ぶりを感じるって嬉しい
新顔はニコラウス役の前山さん。いつも無事に舞台が終了した報告のツイートしてくれる人
とってもイケメンでした
長谷川初範さん演じるヴィクトル、こんなにコミカルで魅力的やったっけと思ったり。
前回との演出の違いはわからないけど、舞台って回数を重ねると演者がその人物を生きる時間も長くなって、舞台上での人格がどんどんはっきりと主張していくものなんじゃないかな。
まあ、とにかく、No.9は素晴らしい
天才の頭の中の完璧な音楽は、私達観客の心と身体をも震わせ鳴り響く
素晴らしい音楽を聴く歓び
それは今にも通ずる思い。政治が変わっても芸術は変わらず生き続ける。
そこに演出家の白井さんのコロナなんかにエンタメを死なせない!という強いメッセージを感じました。
クライマックスは涙と鼻水でてきて困ったわ。
感激屋の私はハンカチを準備しておかないといけないって、いつも思うのに忘れる
明日はマチネ。2階席から全体を観て楽しみます。明日も無事に幕が上がりますように。