私は自分のことが大嫌いだ。

物ごころついた時から嫌いで、好きだと思ったことはほとんどない。


だからいつも違う自分になりたいと思っている。

変身願望も強く、

特に、「やせたら人生変わるかも、自分のこと好きになれるかも」

と思って、ずっとずっとやせたいと思ってきた。



そんな私でも、人並みに恋愛し、結婚もできた。

つきあっていなくても、会っている男の人がいたこともあった。


相手から「好きだ」と言われても

「なんでこんな私のことを好きなんだろう、私は私のことを大嫌いなのに。」

と、卑屈になり、自分から別れを切り出すこともあったり

あるいは別れようと言われるような態度をとったり。


それ以外にも、友達や職場の人達にも恵まれていた方だと思う。


私のことを認め、好いてくれた人が多かったと思う。



でも、そんな自分を自分で認めることができない。

自分だけは自分のことが大嫌い。

だってこんなにかわいくないし、こんなにデブだし。

性格だってこんなにネガティブだもの。



何に反抗してこんなに自分のことが嫌いだったのか。

もし、ある時点で、こんな私のことを好いてくれることを素直に受け入れていたら

もっと素直になっていたら

ここまで自分を追い詰めなくてもよかったかもしれない。


そうやって卑屈になっていたせいで

大切で、かけがえのないものを失ってしまったんだと思う。



自分が自分をどう思おうと、

太ってようと痩せていようと、

私の周りの人にとってはどうでもいいことだったんだと思う。


ただ私が元気で幸せそうにしていれば

それだけでよかったんだと思う。



自分で自分を愛せないと

なんとか愛してほしいと思って、食べ物でつろうとする。

だからたくさんたくさん食べさせてしまうんだろう。


「ねぇ、愛してよ、あたしのこと、愛してよ。

おいしいもの、食べさせてあげるから」

そんな声が聞こえてきそう。



身体にまとまわりついた脂肪は

私が私を愛してこなかったから。

それで不幸せだと感じてしまうのも

自分を愛せてこなかったことが蓄積してしまったから。


でもこんなこと、気づいたからってすぐに自分を愛せる訳じゃない。

自分を愛しましょう、はいわかりましたってそんな簡単にはいかない。



でも、こうやって気づけたことで

少しは前に進んだんじゃないかと思いたい。