良好な関係とはとても言い難い実親の介護問題について、備忘録として書いています。
良い親子関係を築いておられる方からみれば、許しがたい話もあるかと思いますので、ご不快に思われる方はここまでで…。
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病院に着くと、父は受付で「患部が痛いから早くしてくれ」と言いました。
皆さん、どこかが痛い。
そして皆さん、静かに待っているのに、まるで駄々っ子です。
私は受付の方に「すみません」と小声で謝りました。
順番が来て、診察室に父と共に入りました。
穏やかな笑顔だったお医者様は、父の顔をみた瞬間、明らかにムッとした顔をされました。
「あなたね、昨日の夜、注射したばかりでしょう。
『毎日、朝晩来ても、痛み止めの注射が出来る頻度は決まっているから無理ですよ』って何度も言ってるでしょう。
今日は何も出来ませんよ。」
と言われました。
朝晩、通っているとは知りませんでした…
お医者様の言われる事はごもっともで、私には理解出来ました。
しかし、父は
「患部が痛いんです。とにかく痛み止めの注射を打って下さい」
と繰り返して、頑として動きません。
このままではご迷惑でしかないので…
「申し訳ありません。
父は痛みで夜眠れないと言っているので、睡眠導入剤を処方して頂く事は可能でしょうか?」
と、私からお医者様にお願いしました。
「分かりました。睡眠導入剤を処方しましょう。
今日出来る事はもうありません。
午後も来られても何も出来ませんよ」
を念を押されました。
「さあ、行こう」と父に声をかけ促すと、父は明らかに怒った顔をしながら、
しぶしぶ立上り、診察室を出て、そのまま病院の外に出ていきました。
私は受付で処方箋を頂き、治療費の精算を済ませてから、病院の外に出ると、父が鬼の形相でそこにいました。
「あのまま「痛み止めの注射を打ってくれ」と言い続けていたら、注射出来たんだ!
お前のせいで注射出来なかったんだ!
全部、お前のせいだ!」
病院の前で、烈火のごとく怒鳴られました。
「全部、お前のせいだ!」
母が亡くなってから、毎日、何度も浴びせられる言葉でした。
母が亡くなったのも、
父の骨にヒビが入ったのも、
役所手続きに予約が必要で即日に出来ない事も、委任状が必要な事も、
全て私のせいだ、と父は言いますが…、
私はそうではないと思うのです。
しかし、言い返しても余計に事を荒立てるだけなので、黙って飲み込むしかない。
辛かったです…
しかし、本当に辛いのはこれからでした。