良好な関係とはとても言い難い実親の介護問題について、同じ轍を踏まないように、備忘録として書いています。

「育ててもらった恩も忘れて、実の母親に対してなんて恩知らずで非常識な事を言う人間なんだ」とご批判を頂いても当然かと思う内容ですので、良好な親子関係の方はここまでで…。

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母はセレブリティな方々と一緒に行動する為に、頻繁に父に大きな金額を要求しました。
最初はガンを患った母を不憫に思って、言われるままにお金を渡していた父ですが、年月を経るごとに渋るようになりました。
貯金がエンドレスである訳でもない普通の会社員ですから、当然だと思います。

しかし、母は我慢が全く出来ませんでした。
 

「みんな、この程度の費用を普通に使って楽しく毎日を過ごしているのに、私だけ

 出来ないなんておかしい!
 私が早く死ねばいいと思って、嫌がらせをしてるんでしょう!」

と、とにかく「死ぬ」というお題目を振りかざして、近隣に響き渡るほどの大声で「お金を出す」と言うまで、泣き叫びました。
 

また

「お父さんがお金を出さないなら、消費者金融に借りるから。

 今から借りに行ってくる!」

とも言い、最後は父が根負けして言われた通りの金額を出すのが常でした。

みんなって誰???
世間一般の人達が、全員そんなに大金を使って頻繁に豪遊を繰り返す訳がない。

もし消費者金融に借りたところで、専業主婦で全く収入のない母に返す当てなんて、

全くない。
「借金とは返さなきゃいけないもの」

という感覚が、全くない。

もうツッコミどころは満載でした。


湯水のようにお金を使い豪遊し続ける母が、正直もう恐怖でしかありませんでした。
 

母が亡くなる前に退職した父。
いくら退職金があるからといっても、当然、父の貯金には限りがあります。
父の貯金を使い果たしたら、消費者金融で借金を重ねるか、今度は私に大金を要求してくることは目に見えていました。

「母の借金の取り立てが、私の家や職場にやってくる」という夢を頻繁に見るほど、相当な恐怖でした。


結局…、母は父の貯金を使い尽くす前に亡くなりました。


そして母の諸手続きの時に、父の貯金通帳を見た私は、父の貯金が本当に父の老後を過ごすギリギリしか残っていない事を目の当たりにし、唖然としました。

「父の老後の資金がギリギリ残っている今、亡くなって良かった」と思ったのは、

偽らざる気持ちです。
子供なら親には一日でも長く生きていて欲しいと願うもの…。

私が最低なのは重々承知の上、我ながら非道な人間だと思います。

 

しかし…

母の遊興費&父の老後の生活費の為に働き、お金を渡し続ける金銭的余裕も覚悟も、私には全くありませんでした。