「今夜がヤマ」と言われて、お医者様は帰られました。
在宅対応の看護婦さんは、
「急変する事があれば、看護婦に電話下さい。看護婦がご様子を見て、医師を呼ぶかどうか判断します」と言われ、帰って行かれました。
父と私とが交代で、母の枕元に付き添う事にしました。
しかし、、、父が付き添う時間帯は、しょっちょう呼ばれ、交代する意味は全くありませんでした。
ちょっと変わったかなと思うと「すぐに看護婦に電話しろ!」と言われ、
「変わった様には思えないけど、、、」と言っても、私が電話をするまで怒鳴り続けました。
そんな事を繰り返す一晩を過ごし、、、
明け方、母の呼吸が弱まりました。
在宅対応の看護婦さんに電話をしましたが、、、明け方だった事もあり、なかなか電話に出られず、、、
やっとお電話に出て下さった際「今、自宅にいますから、30分後に行きます」と。
父は激怒し「何度も電話しろ!そうすれば、早く来る!」と言いました。
申し訳ないと思いつつ、父をなだめながら電話をしましたが、到着時間は変わりません。
1~2分おきに「電話しろ」と言う父。
どんどん呼吸が弱まっていく母。
ようやく到着された看護婦さんを迎え入れ、看護婦さんが心音を聞こうとカバンを探られた時、、、
母の呼吸が止まりました。
「先生をお呼びしますね」と看護婦さんが部屋を出られた後、
父は鬼のような形相で、私に叫びました。
父は「お前がちゃんと対応しなかったからだ!お前のせいで母が死んだんだ!」
私のせいではないだろう、、、
と思いつつ、、、そう思わないと父は耐えられないんだろうとも思い、何も言えませんでした。