10月19日に愛猫のさくちゃんがお空へ旅立って行きました。

 

14歳半、十分長生きだったと思います。

 

腎臓が悪くなっていると先生に言われてからの約3ヶ月、嫌がりながらもお薬をちゃんと飲んで、食は細いながらもそれなりに生活していました。

 

亡くなる1週間ちょっと前から、だんだんと食べることや水を飲むことをやめていってしまい、猫なのに椅子に飛び乗ることすら出来なくなりました。

 

何とか飛び乗れても降りようとしたら落っこちちゃって、受け身を取ることも出来ずに身体を打ち付けてしまいました。

 

16日に病院へ連れて行ったら、血液検査の血液すらなかなか出てこなくて本当にごく少量しか採れませんでした。

 

本当は先月受診した時に入院させて治療をする選択肢がありましたが、知らない場所だとすごくストレスを感じて全てを拒否してしまう性格なので、歳も歳だからと母と話し合い入院はさせずに家へ連れ帰りました。

 

16日の受診では、クレアチニンは16を超え完全に尿毒症。

 

人間や犬ならとっくに死んでいると言われましたが、さくちゃんはそれでも必死に生きてくれていました。

 

「私から言えることは覚悟しておいてくださいということだけです。」

 

そう先生から言われて、注射などを4本してからまた家に連れて帰りました。

 

 

さくちゃんには、お見送りとお迎えがお仕事だよってちっちゃい頃に教えていました。

 

毎日、誰かが出かける時は玄関までお見送り。

 

誰かが帰ってきたら玄関までお迎え。

 

賢いさくちゃんはすぐに覚えて、お昼寝してたとしても必ず起きて来てお仕事をやってくれました。

 

 

亡くなる前日はまともに歩くことが出来なくなって。

 

それでもお仕事しなきゃと思ったのか、玄関まで歩けないかわりに外が見えるリビングの窓まで行こうと立ち上がってはよろけて転んでいました。

 

窓まではさくちゃんが寝ていた場所からだと猫でも20歩ないほどの距離です。

 

あまりに見ていられなくて、抱っこしてカーテンの向こう側まで連れて行き暖かいフリースの上に座らせてあげたら、妹が車で出て行くまでしっかりとお見送りをしていました。

 

お昼過ぎにはお尻から血が出るようになりオムツをさせましたが、立ち上がるのも精一杯なのにトイレに向かって歩いていこうとする姿をみて、トイレはトイレでちゃんとしなきゃってフラフラになりながらも思っているんだとわかり涙が出ました。

 

妹のお迎えの頃には、立ち上がる力もなくなってしまい出来ませんでした。

 

鳴く力もなくなって、小さく鼻から抜けるようなか細い音になっても、名前を呼んだらお返事しようと口や鼻を動かす仕草をしてくれました。

 

19日の深夜、さくちゃんは少し安定しているように見えたので、私と妹は寝てしまったのですが母だけは夢でさくちゃんに呼ばれたと目が覚めて、1時頃に起きたそうです。

 

身を隠そうとテーブルの下まで何とか移動したものの、その場で動けなくなってしまい、そのまま冷たくなろうとしていたそうです。

 

驚いた母は慌てて、元気がなくなってからずっと寝床にしていた父の座椅子に寝かせ直し、暖かいフリースとマフラーで体を包んで温めてずっと撫で続けたけれど、深夜3時前に野原を駆け回るように手足を動かしたあと、静かに旅立って行ったと聞きました。

 

さくちゃんは母のことが本当に本当に大好きだったので、大好きな母と最後まで一緒にいれて幸せだったと思います。

 

看取れなかったのはとてもショックでしたが、さくちゃんがひとり寂しく冷たくならなくて本当に良かったです。

 

10月16日が7年前に亡くなった大好きな祖母の命日。

10月19日が大好きなさくちゃんの命日。

 

16日に祖母のお墓詣りにいって

 

「もしもさくちゃんがそちらへ行ってしまったら、一番にさくちゃんを探して可愛がってあげてください」

 

母とふたりで祖母にお願いしました。

 

祖母も生前さくちゃんをとても可愛がってくれていたので、きっと今頃は一緒にのんびりしているのではないかと思っています。

 

離れていた時期もありましたが、人生の約半分をさくちゃんと過ごしました。

 

離れていた時期も母に電話をすると、電話口で毎回会話に参加してくるんですよ笑

 

母が椅子に座っていると膝に前足をかけて片手を伸ばして

「だっこ」って鳴くんです。

 

姉ばかかもしれませんが、本当に「だっこ」って言ってたんです。

 

「おはよう」も「ごはん」も「どこ?」も「おかん」も言えました。

 

ちゃんと言葉を理解して返事をする子だったんです。

 

利きエサもできるので、パッケージを見せると食べたい方を出したときに鳴くんです。

 

料理をしているとカウンターに乗って目線の高さでずーっと料理の観察をしてきたり、足元に来て料理が終わるまで座って待っていたり。

 

キャンピングカーで一緒に旅行もしました。

 

間違いなく、ねこ界では上位に入るほどたくさん旅行しているねこだと思います。

 

 

ペット火葬場での本当の本当に最後のお別れは、辛すぎました。

 

鳴かなくてもいい、動かなくてもいいから、いつまでも撫でていたかったです。

 

火葬されたお骨が、本当に綺麗で、ほとんど骨壷にいれて連れて帰ってこれたのだけは幸いでした。

 

 

うちにはもう1匹ねこがいますが、どうしても寂しいです。

 

朝起きる時も、出かける時も、料理をする時も、毎日、色々な場面でさくちゃんがいないことを突き付けられます。

 

エサ箱は、まだしばらく片付けられそうにありません。