生活保護の本 第4章1 | 茶々丸的生活

生活保護の本 第4章1

第4章 ケースワークの実際

 

ケースワーカーの日常的お仕事・・・省略

 

生活保護費の出し方について・・・省略

ケース指導について

 

〈高齢者の場合〉・・・省略

〈障害者の場合〉・・・省略

〈母子世帯の母の場合〉・・・省略

〈傷病者の場合〉・・・省略

〈稼動年齢で働ける人の場合〉・・・省略

 

〈アルコール依存者の場合〉

(茶)アルコール依存者も傷病者と言えるんだけど、特徴がかなりあるので、別書きで述べたいと思います。アルコール依存者は、お酒を止めたいのに止められない人、お酒を止める気がない人に大別されます。止めたいと思っている人は、精神科の病院に入院し、病院のプログラムに基づいてyめる努力をして、退院後は病院に通院したり、デイケアや断酒会に参加して止める努力をしてもらえば、いいのですが、退院してしまうと飲んでしまうという人も多くて、苦労するところです。でも、そういう人はまだ、見込みがあるけど、止める気がない人はかなり厄介です。

(彩)どんな感じなの?

(茶)まず、訪問してもお酒を飲んでいるから、まともな話ができない。近くの飲み友達と宴会をしている場合もあります。ひどい場合は、おしっこを垂れ流してたり、脱糞している人もいます。

(彩)それはひどい。

(茶)そこまでいくと、さすがに入院を強く勧めていくね。年を取って足腰が立たない人だったら、お酒の自動販売機が近くにない施設に入所させたりもするよ。

(彩)よく、言うことを聞くわね。

(茶)そこは長年の経験で諭したり、言うこと聞かないなら、保護を切らないといけなくなるなどと言ったりして説得しますね。実際、保護を切るなんてことをする気はないんだけどね。まあ、ウソも方便だね。

(彩)説得のコツってあるの?

(茶)日頃からの人間関係が大切だね。普段から一方的に話すのではなく、相手のことをわかってあげるよう努めるといい気がするね。これはどんなケースに対しても言えることだと思うけど。

 

〈元暴力団、犯罪者、覚せい剤使用経験者の場合〉

(茶)こういった方々の相手なんて、彩ちゃん、したことないでしょう?

(彩)もちろん、怖いわねえ、そういう人たちの相手もするの?

(茶)うん、こうした人たちはまともに就職もできないことが多いから、生活保護を受けている人の中には、結構、いるよ。

(彩)暴力団の人はいないの?

(茶)現役の暴力団は、生活保護の対象からはずれます。まあ、親分に面倒を見てもらえってことだね。

(彩)覚せい剤使用経験者というのは、今はしてない人ばかりなの?

(茶)そういう人たちに薬はやってますかときいたら、やってないって答えるね。でも、保護を受けてる期間に逮捕されちゃうことはあるけど。

(彩)こうした人たちにも生活保護は適用されるんだ。

(茶)こんな人たちには、やらなくていいと思う人もいると思うけど、やらないと死んじゃうからね。憲法で保障された健康で文化的な生活をする権利は、日本国民ならあるからね。

(彩)更生していく人もいるんでしょ。

(茶)もちろんいるよ。昔はスゴイ人だったけど、今はすごくいい人っていう人もいる。ケースワーカーは色眼鏡で見ないであげることが必要だね。でも、不正受給をする人もいるから油断は禁物だけど。

(彩)やっぱり、怖い人もいるんじゃない?

(茶)うん、そうした場合は、ケースワーカー単独でなく、上司を含めた対応をしていかないといけないね。私はそういう人とも普通に接することができるから、よく一緒に行くよ。

(彩)私だったら、真似できないなあ。

(茶)その人のキャラにもよるからね。私の隣に座ってる女の子は21歳なんだけど、全然、平気だもん。

(彩)ケースワーカーにも向き不向きってあるのかしら?

(茶)うん、あるよ。福祉事務所って、ケースワーカーをやっていて、うつ病とかになる人も多いんだよね。平気じゃない人にとっては、かなり、嫌な業務みたい。昔の方がもっとスゴイ人がいたんだけどね。今は仕事が忙しいから、それも原因になってるかもしれない。こうした人に対しても、働ける人は働く努力をするように指導しないといけないからね。実際のところ、手首から足首まで刺青が入っている人とかに求職活動をしろと言っても、就職は難しいよね。