公立高校から国公立医学部医学科は大変か…
 



私立中高一貫進学は地方国公立医学部医学科への必須ではないと書きましたが有利である…

その意味を私が在住する九州地方の高校からの国公立大学医学部への進学実績から見てみたいと思います。今回は第2回。

 

今回は宮崎県と鹿児島県。

鹿児島県はラサールがありますが、鹿児島大学医学部医学科への進学者数は県立の鶴丸高校が一番多いので考察してみたいと思います。

どちらも一番手の公立高校、宮崎西高校と鶴丸高校で見たいと思います。(データは2024年)

 

 

◇ 国公立医学部医学科合格者数 

  宮崎西高校 23 

  鶴丸高校 40

 

  これに現役合格者数を加味します。

  宮崎西高校 23(内現役10) 

  鶴丸高校 40(内現役14)

 

  ここに卒業者数を付け加えます。

  宮崎西高校 23(内現役10)/326 

  鶴丸高校 40(内現役14)/309

 

 前回と同様、医学部医学科にもレベル差があり、実力はあるものの上位大学にチャレンジし不合格となったケースもあると考えられますが、データに反映することも難しいのでここは考えないこととします。一方、東大、京大は単純比較はできないものの文系理系とも国公立医学部医学科と同等と考えて数字を書き足します。(京大は特色入試も含みます)

 

■ 宮崎西高校 23(内現役10)/326 

  東大9(内現役5)京大1(内現役1)

■ 鶴丸高校 40(内現役14)/309 

  東大6(内現役5) 京大7(内現役2)

  

 他学部他学科との比較でレベル差が言われる京大医学部人間健康学科は両校ともいないようです。

 

■ 宮崎西高校

 10+5+1=16/326:4.9% 

■ 鶴丸高校

 14+5+2=21/309:6.8%

  

 大阪大学はどうか、一橋大、東工大はどうかなど難しい因子はまだまだあり意見が分かれるところですが、この指標でいうと宮崎、鹿児島の県立トップ校では上位10%に入っていても国公立医学部医学科がぎりぎりのラインかもしれません。

 

 熊本、大分に比べると南九州はさらに厳しいかもしれません。

 

 一方、比較として今回は九州の私立で医学部進学に強い長崎県の青雲高校をあげてみます。

  

■ 青雲

 国公立医学部 36(内現役23)

 東大7(6)京大3(2)/200:22%


 

 浪人を含めると地域の公立からの進学者が一番多いですが、現役率、卒業生の数やその他難関大学まで勘案するとやはり県立高校は厳しいところがあります…