都会、特に首都圏では中学受験が過熱
でもご存知のとおり中学受験はあくまでも手段でありプロセスに過ぎません。
その先に医学部受験を想定されているご家庭もあると思います。中学受験、医学部受験ともに過熱気味ですが、そんなに焦らず、いろんな情報に右往左往しないでくださいと言いたいです…
 
でも親たるもの、我が子のことは不安になりがち。
医師として医学部入試を見てきた立場から私見を述べたいと思います。参考になれば幸いです…
 
今回は医学部合格には中学受験が必須かについて
 
私の私見ですが・・・
地方国公立では必須ではありません。しかし有利に働くとは思います。
 
まずは全国の医学部(国公立)について
 
医学部は設立された時期によりいくつかの区分があります。
旧帝国大学
旧医科大学
旧医学専門学校
新設医大
 
注意すべきは昨今ほとんどが単科の医科大学ではなく総合大学だということです。
ということは他の学部と同じ問題での勝負!
昔の医科単科大学の入試問題は難しかった~
 
たとえば佐賀大学(新設医大)を見てみると…
単純比較は難しいですが満点が近い学部で比較すると合格最低点は
 
医学部医学科(1000点満点)720
理工学部電気電子(1025点満点)487.5
 
学部で同じ問題でここまで差がつきます。
しかし先ほどの区分で下に行くほど問題は易しく基本的なのでいかに高得点をとるかになります。
他の学部と同じ問題なので大学としての難易度が高い(旧帝大など)ほど他の学部と同様、医学部も問題が難しくなります。
 
要は基本的な内容でそつなく高得点か、難しい問題で勝負するかです。
高校入試における難関私立高校受験と公立難関高校受験のようなものです。
つまり地方国公立医学部ならそつなくコツコツできるタイプならクリアできるのではないかと思います。
 
実際、地方国公立医学部医学科の合格者数高校ランキングを見るとその地方の公立高校が上位を占めているはずです。(地域優先枠の影響もありますが)医学部受験に関しては中学受験で難関私立に進学し、先取りして高度な勉強をするほうが有利ではありますが、必須ではないのかなと思っています。最近の国公立医学部医学科は東大と同レベルなんて言われていますが、そもそも問題の質が違うので比較しようがない気がします。