悲しかった
泣いた
毎日顔を合わせてた
いたずらしてちょっかい出しても
不満も言わずにニッコリ笑ってくれていた
だけど、君はもう大丈夫
僕が助けてあげなくたって、ひとりでもしっかり生きていけるはず
だから、僕から別れを決めた
彼は、いつものようにニッコリ笑って、僕のもとを去っていった
去り際の笑顔が忘れられない……
ちょっと後悔……
元気で幸せになっておくれ……
茶々丸~~~!
あらら 何があったのって、ちょっとはドキッとした
ごめんなさ~い またもバーチャルなアタシの里子のお話です
お気づきの方もあるかもですが、昨日、あ、もう一昨日か
熱心に育てていた初代茶々丸くんは、充分大人に成長したとのことで
運営事務局のアドおじさんからのご相談により、
彼とはサヨナラして、新たな里子を引き取ることにしました
メロメロパークの世界では、「世代交代」って言うの
すでに、茶々丸2世が、
ウインドウの中をピョンピョン元気に撥ねてます
初代とは違う種類のメロを選びました 成長すれば飛ぶはずよ
しかしね、この初めて経験した「世代交代」が、感動モノなの
新たな里子を選んで、名前とか決定して、引き取りをOKすると
手続き終了した瞬間から、突然セレモニーが始まりました
誰もいない、だだっぴろい平原の画像
なんだ と思って見ていると、地平線の彼方からトコトコトコ……
誰かが駆け寄ってくる……あぁっ 茶々丸だぁぁぁ
息を切らしながらまっすぐこっちに向ってきて、
これまで見たことないくらいのドアップで、ニッコリと笑い
サッと何かを差し出す……手紙だ
そこには、これまで育ててくれた感謝の気持ち、
想い出(「案内は楽しかったね」とか、微妙に的外れなんだけど)、
去っていくのは寂しいけど頑張る、てな健気な言葉が
一生懸命綴られていたの……
びええええん
茶々丸~~~!
バーチャルな世界に、こんなにも感情移入させられちゃうとは
いつも眺めていたピンクのウサ耳 自慢の息子に
もう会えなくなるのかと思うと、せつなくて寂しくて……
心がキュン リアルな親の気持ちがちょっとわかった気が
手紙を読み終えると、
茶々丸は、ニッコリ笑顔のままサッと背中を向け、
新しい一人立ちの世界の入り口目指してトコトコ走りだした
あぁぁぁ、行っちゃう 行く行く行っちゃう
姿が小さくなってきたところで、ドテッ!
あらら……すっ転んじゃいました もう、別れ際までドジだな
ちょっと笑わせてくれてありがとうね
テヘへって感じで振り向いてくれた茶々丸を見ると……
あぁっ ボロボロ涙をこぼしてる
茶々丸~~~!
再号泣 それを最後に、彼は旅立って行きました
そんなわけで、初代茶々丸
みなさまにも可愛がっていただき、ありがとうございました
今後は、2代目の成長にご注目くださいませ
追伸
感動的な別れを経験して、ちょっとせつない気持ちになって
ようやく気持ちの整理をつけて、
メロが暮らしてるいつもの部屋を覗いてみると……
茶々丸2世と一緒に、なぜか初代茶々丸もいる
なになに アンタ一人立ちしたんじゃなかったの
もう会えなくなるんだとばかり思ってたのに、感動して損した
まあ、また会えるのは嬉しいっちゃ嬉しいんだけど、
お世話できるのはもう2代目の方だけで、初代は
喋らなくなっちゃってるし、ご飯あげなくても生きてるし、
ただ居る……なんかちょっと、幽霊みたい
かえって残念な感じ……