使い勝手の悪さに定評ある(!?)八重洲無線のHF機。それを知っていたものの基本性能に惚れてゲットしたのがFTDX10なのですが・・・。

確かに噂通りに使い勝手の悪さには想像を絶するものがありました。
たとえば・・・

(1) バンド切り替えの際にはBANDボタンを押してから画面表示されるバンド名をタッチする必要がある点
これは、画面表示を出すボタンを押してから、画面上に指を移動させなければならないので、さっとバンド状況を見回りたいときに、BANDボタンとパネル面との間に距離があることは勿論、ファンクションスイッチと画面上の目的バンド表示との間で何度も指先を泳がせながら位置決めをしなければならない点で、結構目を使うことになるんです。これには意外に辛いものがあります。

(2)バンド切り替えのためにパネルを押してから一秒程経ってから現実に切り替わる点
確かに押し間違えのときにまたFUNCTIONボタンを押すことから始めるのは大変なので、この仕様は理解できるのですが、それでもこの1秒が、非常に長く感じられてしまうのです。

(3)モードをFMに切り替えても、SQLの操作ができない点
これが一番の使いにくさを感じる点です。FM-PHONEでは、無信号時にザーっという特有の騒(うるさ)さがあるわけで、SSBあたりからFMに切り替えたときには、咄嗟にスケルチでノイズをカットしたいわけです。ところが、FTDX10ではRFゲインとスケルチが共用ノブとなっています。この切り替えをするには、「FUCNTIONボタン」 -> 「OPERATION SETTING」 -> 「GENERAL」 と選択したあとに、メニューで「RF/SQL VR」を選択、ここで、「SQL」を選択するという一連の操作をしてやらなければなりません。その間、ずぅっとスピーカからは「ざー!!!」と音がでている状況です。FMにしたときにはこのノブをすぐにSQLに換えて欲しいところです。
ちなみに、IC-7300ではそのような切り替えが自動的にされるようです。

(4)CWでブレークイン動作を簡単に切り換えられない点
ブレークイン動作をさせるには、「FUNCTIONボタン」ー>「BREAK-IN」でたどり着けますが、そのブレークイン動作をセミブレークインとするのか、フルブレークインとするかの選択は、「FUCNTIONボタン」 -> 「CW SETTING」 -> 「CW BK-IN TYPE」と選択してから、「SEMI/FULL」を選択する操作をする必要があります。
自分の場合、あまりフルブレークイン動作はさせないのですが、それでもたまにはフルブレークイン動作をさせたいときがあります。このようなときには偉く大変な思いをするわけです。

まぁ、そんなこんなで大変な機械だなぁとは思っていたのですが、あるときオンラインで提供されている 「CAT オペレーション リファレンスマニュアル」を眺めていたところ、
「あれ?CATコマンドでどれも一発で行けるじゃないの?」
ってことが分かってきたのでした。






ってなわけで、神の啓示に従って(!?)、CAT制御ボックスを自作することにしたのでした。
現時点で一応、機能検証用プロトタイプが出来上がったところで、偶に暴走することがあるのですが(^^;)、えらく使い勝手が向上しました。
FTDX10は基本性能が半端なく素晴らしいので、これに操作性が加わって、完璧な無線機に仕上がった気がします。
内容は次のエントリからご紹介することにします。