前回の続きです。




祖母は古い人間なので
責められたり「奇形児」と言われて
母は傷ついたり自分を責めました。



昔の人間って、
悪気はないんでしょうけど
歯に絹着せぬ物言いをしたりする。



そしてこれも悪気がなく
正しい知識もない凝り固まった思考で、

妊娠出産に関するトラブルは
すべて母体が悪いと考えてしまう。



男はただ種付するだけと思われてた時代。

男側の精子に問題があるという考え方は
最近の時代になって認識されたと思う。



不妊症は女が悪い、石女。
生まれた子供に異常があっても女が悪い。



悪気がある人も悪気がない人も、
そういう考え方しか知らないだけ。






乳幼児の頃から可愛がられてきたので
祖母は愛情を持ってくれてました。

好き嫌いや偏見などではなく、
奇形児だと思い原因が母だと思ったから
思ったことを言っただけなんでしょう。






ここからは私の見解ですが…
子供の頃の私は
母ではなく父が原因だと考えました。

母は健康で若く、母体としては優秀。



そして父ですが…

これも子供の頃母から聞いた話ですが
父は心臓が反対側にあるそうです。



人とは反対向き(鏡)になってるかどうかは
聞いてないのでわかりませんが…

内臓全部ではなく心臓だけらしく、
右側にあるだけで特に問題はなさそう。



性格の問題なのかパニック障害?

心臓がバクバクするという理由で
できないこと、やりたがらないこと、
(たとえば飛行機に乗れない)
父は自分で制限をかけてることが多い。

だけど日常生活には問題がない。






私が子供ながらに知っていたことは、
『高齢だと子供に異常が出やすい』

ということ。



そして私の父の体の問題。



私がリンパに異常があったのは、
父の心臓が反対だからじゃないのか?

そうとしか考えられない…



『奇形の子供は奇形になりやすい』
なんて発想もしたりしていた。



若い母に比べて高齢の父。

高齢出産だと問題が出やすいというが
私の異常は父の年齢も関係してそう。

小学生の私はそう考えました。



私は父が36のときの子供です。



晩婚化した今の時代じゃ
36の父親も珍しくもなくなった。



しかし私が生まれた当時は珍しく、
父親が年をとってる自覚があった私は

自分の奇形は父の年齢と奇形にある
との結論に至ってすっきりしました。






私の異常と父の異常
私の異常の原因は父。
父の年齢と奇形から影響した。



では父は…?



私の父自身、高齢出産の子供です。



父は八人兄弟の末っ子で、

一番上の兄とは16?18?
とにかく親子近くも年が離れている。






祖母が高齢出産で父を産んだ
高齢出産で生まれた父は心臓に異常が出た
心臓に異常がある高齢の父の種で母が妊娠
生まれた私はリンパに異常が出た

この流れだと思うんです。



これが小学校高学年のときに
私が導き出した結論なのですが…

一度思ったらこうとしか思えない。



固定概念ではなく、
これ以上ぴたりとくる理由が見つからない。






小学校高学年〜中学生の反抗期のとき。



お母さんを責めたけど、
元を辿れば自分が原因じゃん…

それすらもわからないなんて昔の人間は…
自分が原因のくせに責めたのか…



なんて思って呆れたりもしました。



母は自分を責めたり
ちょっとノイローゼになって、

生まれたての赤ちゃんの私を抱いて
夜に線路の上に立ったこともあったそう。



何やってるんだと後悔してくれたから
今元気に私も孫もいるわけですが。



この子と一緒に死のう…

なんて母に思わせた祖母に対して、
反抗期で内心悪態をつくのも仕方ない(笑)



これが一番納得できる原因なんで
この説を今でもずっと信じています。






おばあちゃんが嫌いだとか、
誰か責める相手を決めたいわけではなく

ただ理由を知りたい、
原因がはっきりしてた方がすっきりする、
というだけなんですけどね。






そんな私と父と家系の話でした。

余談ですが弟にも異常が出ました。

そして弟は二歳のとき手術をしました。



もちろん、これも私と同様、
すぐに手術しなきゃ死ぬ症状ではなく
弟は手術を免れなかったけど、

私も弟も、
『命に関わらない程度の異常』
が出たわけです。



ちなみに弟の手術が二歳だったのは、

「体重が10kg超えたら手術しましょう」

とお医者さんが決めたからだそうで、
少食でガリガリだった弟は
二歳でやっと10kg台に突入するも、

手術の消耗?で
すぐに8〜9kg台まで落ち込んだそう。






弟を成長させる母の苦労は、
見てて痛いほどわかりました。



というより深く記憶に刻まれてます。



幼少期〜小学校時代の弟は、
少食で量が食べられず
食べるのにも時間がかかり、

ひとり食卓に取り残されて
一時間も二時間も泣きながら食べてる

そんな記憶が焼きついてます。



茶碗もってトイレに閉じ込められたり…
これは今の時代、問題ですよね…



とにかく泣いてる記憶ばかりでした。






そんなわけで…


母は子供は二人と最初から決めていた。



上は女の子、下は男の子、
経済的な理由で二人で打ち止め。



母の理想通りですね。






「経済的な理由で子供は二人まで」



これは何度も聞いたことがあるし、
もちろん本音で大前提。






しかし、小学校の頃に

酔った母が一度だけこぼした言葉。






「上も下も異常が出て…」

「もし三人目を妊娠しても」

「また異常が出るかもって思ったら…」


「もう子供はいらないと思った」

「二人まででいいやって思ったね」



一度きり。

それ以来一度も聞いてない言葉だけど、

一度だけもらした母の本音は、



『ああ…そっかあ…』とすっと入ってきた。



弟がほしい、妹がほしい、

思っては何度も親にお願いしたけど…



私がどんだけ駄々をこねても、
母は絶対に弟や妹を作ることはないな、と

と、悟りました。