3年前の秋、その年はベランダ猫のロビ、家猫のチビちゃん(17歳)とクロりん(21歳)が続けて他界し、残された幸ちゃん(11匹いた猫の最年少)に毎日たくさんのエネルギーをもらいながら生きていた。

 

幸ちゃんだって、大好きだったチビちゃんや皆が居なくなって、相当寂しかったと思うのに・・・

 

猫は、感情を出さないから(感情はある)大変だったと思う。

 

「幸ちゃん、お友達欲しかったら、引き寄せてね。」

とよく言っていたが、欲しかったのは私だったのだ。

 

私達(私と夫)は、よく夜遅くに散歩に出かけ、いつも居る外猫達(野良ちゃん達)に今まで家に居た猫の名前を付けて、その子の生まれ変わりかも・・・と思って可愛がることでもエネルギーをたくさんもらっていた。

 

その日は、たまたま日中に散歩に出かけた。

だいたいコースは決まっていて、いつも夜歩く、家から10分ほどの猫がたくさん居る山。

都内でもこの辺は、住宅地がもともと山で、古くから住んでいる人達が多く、環境も良い。

高齢の方が多いせいか、猫好きも多く、外猫達にとっては住みやすいのだろう。

私達は、猫劇(猫劇場)と呼んでいた。

耳カットをしている猫(さくら猫)がほとんどだが、未去勢の子もいて、毎年子猫が数匹増えていた。

 

「やっぱり昼間だから、みんな隠れちゃって居ないね。」

そんな会話をしながら、ある駐車場の車の横に、何か小さな黄色っぽいマフラーの落し物の様なものがあるのに目が留まった。

「何あれ」「ゴミ?」

ゆっくり近つ”いてみると、陽だまりに置いてある小さなものが、まだ開かない目で、眩しそうにこちらを見上げた。

思わず、「エッ!!猫?」

 

生まれたばかりの赤ちゃん猫だった。

おそらく生後1週間ぐらい。

すぐに母猫を探したが、見あたらない。しばらくキョロキョロして待ったが、親猫は居なかった。

 

夫は拾い上げ、抱きかかえて、もう少しその辺りを探したが、誰も見つからない。

赤ちゃん猫は、ぐったりしていたので、そのまま家に連れて帰ってきた。

 

いつから置かれていたのかわからないが、数時間おっぱいを飲んでいなかった様だ。

急いで近所のスーパーで猫用ミルクを買ってきて、家にあったスポイトで飲ませた。

赤ちゃん猫は、少しずつミルクを飲み始め、元気をとり戻した。

「あー、良かったぁ」

これが、チャコとの出会いだった。

 

翌日、猫が寝ている隙に、もう一度昨日の同じ場所に行ってみた。

そこにはよく知っているボス猫(デカぽん)の彼女(サビ猫)が、何ともう1匹茶トラの赤ちゃん猫をお腹に吸い付かせたまま車の下に隠れた。

あとでわかったが、たぶんチャコだけ育児放棄されたようだ。

 

母猫は育児を人間に託すことがあるらしいが、だからといって、あの日、あの場所、あのタイミングで、猫好きな人間が見つけるよりも、カラスに狙われる可能性の方が大なのに。

 

このとき、「宇宙から 私達への 贈り物だ!!」と実感した。