たけしのコマ大数学科#89 | シャブリの気になったもの

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たけしのコマ大数学科#89
(旧名称・たけしのコマネチ大学数学科)
フジテレビ 2008年5月29日 深夜OA

 
 
今回のテーマは、
「ペル方程式」
 
 
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そういえば、昔私が飼っていた犬の名前は、ポチでした。
あんまり私に懐いてくれませんでした。
そんなワンちゃん大好き、戸部洋子です。
(戸部アナ)
 
 
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番組は、東大理Ⅲチーム:衛藤樹さん、伊藤理恵さんへ、
問題は簡単ではないかと、タカさんがお伺い。
笑いながら首を横に振る秒殺シスターズ。
 
コマ大:
ダンカン部長 〆サバアタル お宮の松 アル北郷
 
今回は、マス北野、お忍びレポート。(玉川おんせん編)
*深夜の侵入男(お宮の松):ダイエットだと出されたカップラーメンを断った
 マス北野が、夜中にこっそり入ってきて、パンを咥えていたという話。
*ビッグママ登場(アタル):食事中に入ってきた湯治客のおばちゃんたち。
 食事中に失礼じゃないかと断ると、そのおばちゃんは、星野仙一の母だった!
 
ちなみにマス北野は、今回もポヌさんとチームを組む。 
さて本題。
 
先生から。
一人入って、大きな正方形にする、と言う問題です。
 
 
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Q:
正方形に同じ人数並んだ兵士の軍団が60あります。
王様が1人加わって正方形に並び、隠すとき
全体で何人になるでしょう?

コマネチ大学#90-1 (問題)

コマ大の検証:
 
今回は軍団と言うことで、先にいろんな軍団の顔をかいた、
大量のマッチ棒を用意して、それを海辺の砂浜に並べて立てて検証。
そして、検証している場所まで汐が満ちてきたら終了というダンドリ。
ちなみに、王様は吉田P。結局正方形ができなかったので、
続きはスタジオで再チャレンジとなった。
 
 
タカさんの決め文句!
Docendo discimus! (教えることによって学ぶ)
 
対戦開始! 
 
先生から。
まず、方程式を立てるところから。その立てた方程式を秒殺で解くか、
永遠に時間がかかるか、どちらかだという。
 (なにか一発で答えにたどり着く解法があるようだ。)
学校では教わらない式と言う先生。
入り口を間違えると迷宮に入ってしまうようだ。
 
マス北野はいきなり方程式から答えを出してしまっていた。
別の解き方を模索するマス北野。
 
東大生は式を立てたが、その先、なかなか進めない。
何とか解き始めたが・・。苦戦。
 
コマ大は、実際にマッチ棒を並べ始めて・・。間に合うのか?
そしてあっという間に5分前。
 
<東大生プチ情報>
今回は、ストレス発散法。
衛藤樹さん:一人でアイスを何種類も買ってきて、アイスクリームパーティー。
        週に2・3回やっているそうだ。
伊藤理恵さん:エセブ(エセ、セレブ)会。仲のいい友達と、銀座に行って、
        お茶したりして、セレブの気分を味わうそうだ。

 TIME UP!!


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A: 
コマネチ大学生の解答 
答え、マッチ棒で大きなハテナマーク (時間切れ・降参) //
 
 
 
解説:
・・・・・・・・・・・・
 
 
マス北野の解答 
答え、961人 // 
 
 

解説:(マス北野)
方程式は、60 × X^2 + 1 = Y^2
 (X:小さい正方形の一辺の人数 Y:大きい正方形の一辺の人数)
Xに4をいれると、961=Y^2になって、これはY=31。
ここでマス北野は、Y^2の末尾が1になることから、
Yの末尾が1か9になると気づいた。
なので、これを元に、末尾が1となるYで、もっと大きい数字を探したが、
時間切れで、31の次が見つからなかった。
 
 
 
東大生の解答 
答え、961人 //

 

解説:
(伊藤理恵さん)
マス北野と同じ方程式は、60 × X^2 + 1 = Y^2 をたてて解いた。
式を変形して、 (Y-1)(Y+1)=60 × X^2
Y-1を2mとおいて、m(m+1)=15*X^2
Xを2nとおいて、m(m+1)=60*n^2
までやって、ここから計算に入ったがうまく進めず・・。
しかたなく、ゴリゴリ数字を当てはめてやってみて、
当てはまった答えが、n=2のときだけだった。
(衛藤樹さん)
他の方法も試して、それがmod10で考えたやり方。
60 × X^2 + 1 が、1(mod10)。
Y^2 が、1(mod10)。
ということで、Yは、±1(mod10)。(←つまり1の位が1ということだな)
こっちもそのあとうまくいかずに、代入してゴリゴリ解いた。
 
 
正解は、961人。


正解者はマス北野と東大生!
 

 
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美しき数学の時間 (先生の解説) 
 
考え方:
 
今回の問題、方程式は、マス北野と同じ 60 × X^2 + 1 = Y^2 
このように、 a * X^2 + 1 = Y^2 (a:任意の数) の形をしている式を
ペル方程式と言う。
 
この名前の、ジョン・ペル(1611~1685・イギリスの数学者)は、
この式と何の関係もないのだという。
オイラーがこの式をペルが研究したものと勘違いしたことから、
この式がペル方程式と呼ばれるようになった。
ペル方程式の一般的な解法は、西洋ではウィリアム・ブランカーが発見。
 
1766年、オイラーのアイディアを発展させたかたちで、ラグランジュが
 D * X^2 + 1 = Y^2 の解は、√D を、連分数で表すと、
そこに解がある。と言うことを証明した。
 
前に、シュリニヴァーサ・ラマヌジャン(1887~1920・インドの天才数学者)の
話が出てきたときに、紹介されたものが連分数でした。
 
今回の問題に当てはめると、
 
√60 
 = 7.74597 (5桁で丸め)
 = 7 + 0.74597 (←整数分離)
 = 7 + 1 / ( 1 + 0.34054 )  (←小数部の逆数をとり、分母で整数分離)
 = 7 + 1 / ( 1 + ( 1 / 2 + 0.93651 ) )  (←同様の作業)
        :
        :
このように連分数をとってゆくと、√60の連分数の整数部分が、
 7, 1, 2, 1,14, 1, 2, 1, 14,・・・・と並び、7のあと、1, 2, 1,14,が繰り返す。
で、繰り返しの最後の14の前まで、つまり、7, 1, 2, 1までで、
連分数をあつかうと、7+(1/(1+(1/(2+1))))となって、
7+(1/(1+1/3)) = 7 + 3/4 = 31/4 となり、分子がY、分母がX の解になる。
これを知っていれば、連分数を書くことによって、すぐに解けた問題だった。
これを知らなければ、順に数を代入して解くしかないという。
 
じつは、ピエール・フェルマー(1607~1665・フランスの数学者)が、
今回の60にあたるDの値を61にする意地悪な問題を出した。
この解は、X=22615398 Y=1766319049 と、たちまち大きくなってしまう。
30億の10億倍の兵士の数だそうだ。
ところが、D=62だと、X=8 Y=63 で 3969人で済んでしまう。
 
マス北野は、大きい解を求めに行ったが、
そのためにはと、先生が解説したのが、これ。
 
 Xi Yi がペル方程式の解ならば、
 (√D * Xi + Yi )^n = √D * Xn + Yn
 となる、Xn 、 Yn も解。
 ∵(√D * Xi + Yi )^n * ( - √D * Xi + Yi )^n = 1^n
 
 n=1 のときは、( x , y ) = ( 4 , 31 ) で、 Y^2 = 961人
 n=2 のときは、(√60 * 4 + 31 )^2 = 248√60 + 1921
 ( x , y ) = ( 248 , 1921 ) で、 Y^2 = 3,690,241人
 n=3 のときは、(√60 * 4 + 31 )^3 = 15372√60 + 119091
 ( x , y ) = ( 15372 , 119091 ) で、 Y^2 = 14,177,903,041人
 と、同様に n を増やして続けても、全て解となる。
 
マス北野のやり方で、末尾1で追っかけると、1921までやらなければ、
次の解に到達しなかったのである。
「それは無理だ・・・」と呟くマス北野。
末尾1に注目したのは良かったけれど、時間があればの話。
ただ、1つの解の上にさらに解があることに気づいたことは評価された。
 
さらにペル方程式の解説。
これは、インドで盛んに研究されたのだという。
628年、ブラーマグプタがペル方程式の研究を始めて、
いろんな解をたくさん求める研究をしたそうだ。
1150年頃に、バースカラ2世が研究。
14世紀に、ナーラーヤナが研究。
と、インドで研究は尽くされていた。
それから1000年、ヨーロッパの数学者はまったく気づかず時は過ぎ、
フェルマーが数学者に対してペル方程式の挑戦状を出したことでお披露目。
1658年、ラーンが本を出版した時に、本の編集をペルが助けた。
これをオイラーが、ペルがこの研究をしていたと思い込んで、
ペル方程式と名付けた。
今となっては、本来、ブラーマグプタ方程式と言った方が
いいのではないかという先生。
 
 
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今週のフィールド賞:
最初の解を秒殺で解いてしまったと言うことで、
今回は、 マス北野チームに!!


 
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★あとがき 
 
こういうセンスを問う問題が、秒殺シスターズ相手にはいいのかも。
 
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講師:竹内薫
(科学作家 東大理学部物理学科卒)
竹内先生のOfficial Site  http://kaoru.to/
薫日記(ブログ)  http://kaoru.txt-nifty.com/diary/
 
解答者:
マス北野
ポヌさん (ベナン出身・マス北野の助っ人・ゾマホンの友人)
東大理Ⅲチーム:衛藤樹(3年生)、伊藤理恵(3年生)
 
コマネチ大学生
ダンカン部長 〆サバアタル お宮の松 アル北郷
 
2008/05/29 深夜OA
 
コマネチ大学の前回までの記事
http://ameblo.jp/chablis/theme-10002941350.html
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