父と母は隣村同士の出身です。

当時、60年以上前になりますか、村では進学する人は稀で、中学を卒業すると、地元で働くか、大阪で就職しました。

 

いわゆる「金の卵」と言われていた時代…。

(給料は相当安かったようですが)。

父は着物屋(呉服商)へ就職。母は洋装店へ就職しました。

 

田舎にいるときには、二人の接点はありません。

 

大阪で、それも同じ商店街だったので知り合ったそうです。

父の一目惚れだったようで、猛アタックの末、結婚にこぎつけました。

 

父、28歳、母、22歳の時のこと。

父の職場の大将が「結納金はわしに任せとけ」

 

みたいなことを言っていたらしいのですが、「雀の涙」ほどの金額で、

母はタンスも買えず、おばあちゃん(母の母ですね)と一緒に泣いたそうです。。

(そのころから苦労の芽はあったようです)。

 

父はやっぱりそれには怒って、一念発起して、33歳には独立、開業しましたから、それはそれで、大したものです。

 

私は結婚の翌年に生まれています。

 

23歳の母です。

当時でも、少し早かったようです。開店当時はちょうど万博景気があって、店も繁盛し、絶好調でした。みんな幸せだったと思います。