先生「マツゾウくん、どうも君は医者には向いていないようやな。
どうや、新しい商売をやってみないか。僕も出来る限り力になるし。」
マツゾウ「先生、新しい仕事ってなんでしょうか?」
先生「広告や!
今や、各大学が競って、医学会雑誌を創刊しておる。
ここに製薬会社の広告を載せたがっておる。
学会と、製薬会社の仲を取り持つ仕事や。
電話が一本あったらええ。
学会の方は大丈夫、わしが口を聞いてやるし…」
これは、まったくの創造の話ですけど、このようないきさつがあり、広告代理店「バカダ商店」が開業したのです。
大正13年のことです。
この先生の目の付け所は抜群でした!
広告は消えて行くものです。
例えば食べ物は在庫が残れば廃棄しないといけません。また賞味期限もあります。
でも、雑誌は毎月のように発行されますし、広告は一回載せてしまうと、その時点でいったん終了です。
また翌月、新しい広告の掲載手続きをしないといけませんし、費用もまた発生します。その都度利益は得られますし、相手は大手の製薬会社です。とりっぱぐれはありません。バカダ商店はどんどん儲かって行きました!!