ふとしたご縁から
素敵な詞をいただきました。


1度少しお話をしただけなのに
私にあげたいと、
ペンを握ってくださったのだそう。


その方は今日帰られるので、
支度なさっているところに私が偶然通りかかり、荷物を下ろすのを手伝おうと声をかけたら
「そうそう!あなたに会いたかったの!」
と、これを渡して下さったのです。







『生命は』 作  吉野 弘

生命は自分自身だけでは完結できないようにつくられているらしい

花もおしべとめしべが揃っているだけでは不充分で

虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はその中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分 他者の総和
しかし互いに欠如を満たすなどとは
知りもせず 知らされもせず
ばらまかれている者同士

無関心でいられる間柄
ときにうとましく思うことも許されている間柄

そのように世界がゆるやかに構成されているのは   なぜ?

花が咲いているすぐ近くまで 虻の姿をした他者が光をまとって飛んできている

私もあるとき 誰かのための虻だったろう

あなたもあるとき
私のための風だったのかもしれない






ほんとうに素敵なご縁でした。
嬉しくて、涙があふれるのです。