さよなら、ホームラン | ◆◇雑記帳◇◆

さよなら、ホームラン

今朝の朝刊の、地方版の見出しにふと目がとまった。

「シアターホームラン 町の映画館終幕」

あ・・・そうなんだ・・・。


シアターホームラン、というのは
私の地元・川越にある映画館。

昔は「ホームラン劇場」という名で
私の世代には、こちらの呼び方のほうが親しみ深い。


川越で「映画館」といえば「ホームラン」だった。


小学生の頃、親に『東映まんがまつり』に連れて行ってもらったのも
このホームラン。

『東映まんがまつり』の上映期になると
ホームランでの割引鑑賞券が小学校で配られたもんだから
子どもたちは親にねだって、こぞってホームランに集結し
もう館内は顔見知りだらけの、さながら、学校の体育館状態だった。

当時の川越の子どもたちの映画館デビューは
ほぼ100パーセントに近く「ホームラン」と言い切っていいだろう。


中学生になると、自分の小遣いで
友達と一緒に、当時人気のアイドル主演映画を見に行くようになった。
自転車で15分、ホームラン集合だ。


その後、最後にホームランで映画を観たのはいつだろう。


高校生になって、行動範囲が広がると
映画はわざわざ大宮までくりだして観るようになった。

「ホームラン、なんか、ダサいよね」なんて
地元唯一の映画館を、嘲笑するようになっていた。



いま私は、ほとんど映画館で映画を観ることはない。

DVDでお気楽に家で観るのが好きだからだ。

でもあの頃、ホームランで
入場時におまけでもらう『東映まんがまつり』の紙で出来た冠を嬉々としてかぶり
場内駆け回って座席を探し
いつものTVとは違うアラレちゃんやキン肉マンにドキドキワクワクしたのを思い出すと
ふいに胸が、ギュギュギュッと、痛くなった。