$a small present-チャーボー


チャーボーが告知された病名は『慢性腎不全』

猫には多い病気らしいが、残念ながらかなり病気は進行していた

何故、もっと早く気付いてあげれなかったんだろうと

悔やむ気持ちしか出てこない。

その日は脱水症状を起こしているということもあり

そのまま病院に預けることにした。

そして、先生と今後のことを話し合った。


1.進行を抑えるには1日に1500ccの皮下注射を毎日私が行うこと

2.食事改善(腎不全の猫用のウェット食)

3.3日に1度の血液検査


注射の仕方などは退院の時に教えてくれると言ったが

自分がそんなことよりも一番気になったのは

どのぐらい生きられるかということだった。

腎不全といえば、人工透析や腎移植など人間でいったら、とても

大変な病気だ。

この病気で苦しんでいる人達がどんな思いをしているかということも

少なからずTVや本などで知っている。



そして、先生はどれだけ生きるかはわからないと答えた。

とりあえず、クレアチニンなどの数値が落ちつくまで

入院させることにした。

小さな個室に移され、点滴を繋がれながら、必死にこちらに

啼きながら訴えるチャーボーの姿にいたたまれない気持ちになった。

そっと頭を撫でながら

「明日くるからね」と声をかけ病院を後にした。



2008年6月12日



$a small present


今はずっとこーして一緒に寝ることができるなんて

本当に夢見たいなんだよ。

正直言っちゃうとね、もしかしたら・・・。

って、思う日もあったんだ。

今は昔みたいに、激しく飛び回ったりはできないけど

でも、いつでも一緒だからそれだけでいいんだ。

いいんだけど、最近なんか身体がおかしいんだ。

突然、お腹が痛くなるの。


全身だるいし、どうしたんだろ?


そしたらね、おしっこしたら真っ赤かなんだ!

心配させちゃいけないから、必死で隠そうとするけど

だめだ・・・。

「おい、チャーボーどおした!」

あ~ぁ、バレてしまった・・。


「今、病院連れてってやるからな」


なんか、情けない気分になっちゃた。

一体どうなるんだろ。


彼が待合室でずっと抱っこしてくれていても、不安が消えない


直るよね、なんともないよね。




$a small present


あの日から2年。

ボクは10歳になった。

もう、前のように走り回ったりすることもほとんどなくなった。

変わらないことは、今でも毎日彼のことを待っている。

外から聞こえる足音には、いつも注意してるんだ。

最近はたまに体調が良くない時があってね

そういう時は、すごく会いたくなっちゃうんだ。

それと同時にね、もしかしたらこのままって・・・。

でも、絶対くるって約束したんだもん。

来るっていったら、絶対来る!

だから、毎日イイコにしてるんだよ。

そしたらね、そしたらね

今日ね、ここの家のおばさんがね

「チャーボー良かったね!迎えにくるってよ」って・・・><

なんかね、それ聞いたらどうしたらいいかわかんないんだ。

うれしくって、うれしくってね。

落ち着けなくて、どうしても玄関にいっちゃうの。

来るのは明日っていってたけどね。

今にでも彼の足音が聞こえるんじゃないかって。

結局、そのまま玄関のマットの上で寝たんだ。

「あっ、聞こえる、足音が聞こえるぅ~」

「こんにちは~」

「チャーボー!」

ボク、もうわけがわからないまま、彼の足元に走っていったんだ。

「長い間、ごめんな、迎えに来たよ」

そういって、抱き上げてくれたんだ。

ず~っとこうなるのを待ってたんだよ。

もう、どんだけ彼の顔にスリスリしたか覚えてない。

でも、変わらない前とおんなじなんだ。

「チャーボー、チャーボー」って呼んでくれる声も

やっと、やっと一緒になれると思ったの。

これから、ず~~っとね^^