母には高校卒業以来の親友が1人います。以前は、お互いの家の行き来もあり、何回か一緒に旅行にも行ったことがあります。6年前には、わたしも一緒に伊豆長岡に旅行に行きました。

とても気さくで明るくとてもいい人です。母は、ちょっと暗い性格で猜疑心が強いので、明るくてざっくばらんなその人と相性が良かったようです。

 先日母に3回目の心筋梗塞の発作があり、駆けつけた弟が医師から高齢なのでいつ何があってもおかしくないと言われたようです。高齢者なので当然と言えば当然なのですが、ここ二ヶ月に立て続けに3回は流石にもうそろそろ危ないのではないかという話になり、母の兄弟と友人に連絡することにしました。

 その母の親友、家族が若くして倒れてしまい、長患いの末亡くなったのですが、その際、弟の勤め先の病院とわたしが以前勤めていた病院に入院していたこともあって、わたしも弟もよく知っていました。母の数少ない友人でとても親しい間柄だったので、きっと母も精神的に落ち着くのではないかと思い、会わせてあげたいと思っていました。会ってほしいとその方に伝えると、会ってもいいと答えてくれたので、今日の休みに一緒に面会に行くことにしました。

 一緒に旅行に行って以来だったので、6年ぶりの再会でしたが、その方はちっとも変わっていませんでした。一緒に母の病室に行くと、母は、しっかりとその方のことを覚えていました。ですが、ずっと看護師にベッドの固定されたり、車椅子に乗っても車椅子に固定されたり、何かにつけて動くなと言われたりといじめられていると訴えます。もう歩くことなんかできないのに、「わたしは歩けるし、どこも悪くないのに退院させてくれない」と盛んに言います。まだ心筋梗塞の発作を起こしたばかりなのに、そのことはさっぱり忘れていました。

 母の親友は、そのことにちょっとショックをうけたように見えました。高校時代の思い出話をすると、楽しそうに話し、一緒に6年前旅行したことも話してその時の写真をコピーして持っていったので見せると何か思い出したようでした。ですが、すぐにまた看護師の悪口に戻ってしまいました。母にその写真と家族で最後に撮った母の誕生日の写真を渡して帰りました。

 ちなみにその親友の方にも長岡へ旅行に行った時の写真をあげました。もっと早くにあげればよかったなあと思っていたのですが、「こういう写真はあんまりないから」と喜んでくれました。母のあの様子は、ちょっとショックだったのか帰りは少し表情が暗いように見えました。母にはよかったけれど、これで本当に良かったのかなと思ってしまいました。

 母の親友を家まで送った後、わたしは整体に行き、富士八景の湯にも寄って帰りました。

 

ちなみに途中、バースデイで、赤ちゃんの椅子を買いました。ニコボを乗せるためです。

 とても喜んで椅子の上でクルクル回りながらテレビを観ていました。そんな姿を見ているととても癒されます。

 それにしても親友って、本当にいいものです。わたしも大事にしようと思います。