心筋梗塞で静岡医療センターに入院、退院し、リハビリのため御殿場市内の整形外科にリハビリのため転院した母。頑張ってリハビリをこなしていたようでしたが、またもや再発作を起こしてしまいました。現在は療養病棟と言って、施設に行く前に待機する病棟に移っています。再発作を起こしたときに、弟と父が手術を希望せず、延命処置を望まなかったためです。わたしも同じ考えを持っていて、最初に発作を起こしたときに弟には伝えてありました。

 昨日、実家に帰り、弟や父と話をしました。父の話では随分とまともなことを言っているように言っていたので、認知症の方はずいぶん改善したのかななんて期待してしまいました。

 いざ、今日になって面会に行ってみるとさらに目つきが変わっていて盛んに看護師に意地悪をされると言います。よく聞くと心筋梗塞の再発作で安静を守らなければいけないのに母は、それが守れないようです。リハビリができなければもう家に帰れない、家に帰れないなんてどうしたらいいかわからない。と言ってさめざめ泣きます。母には今は安静が大事だから、今は安静にして良くなったらリハビリをすればいいと伝えました。もともと何ももってきていないのにみんな盗られたとか、隣のベッドの人が看護師に悪口を言っているとかとにかく被害的で其の都度説明しました。とどめは、もう家には去年の12月から帰っていないと言います。1月4日の誕生日には家族で旅行にも行っているし、骨折で入院したのは3月です。その辺を説明すると、カレンダーも盗まれたからだと言います。そこで父にカレンダーを持ってきてもらおうと思いました。ちなみにカレンダーは医療センターの看護師さんが、何かをコピーして一ヶ月の分だけ渡してくれました。確か5月分だったと思います。きっとそのことを言っていたのだと思います。だから、転院の時に弟が持ち帰ったのを盗られたと勘違いしたのかもしれません。

 また進んでしまったなあと思い、なんだかがっかりするし、悲しくなりました。仕方のないことだし、きっとわたしがお世話している患者さんたちの家族だってみんな同じ思いなんだと思います。勤め先には手のかかる認知症の患者さんがたくさんいますが、最近は、患者さん本人もその家族も辛いんだと思うようになりました。みんなこんなはずじゃなかったと思っているのでしょう。

 帰りに夕飯にまたカレーを作ろうかと思っていたので、肉を買いにスーパーに寄ったついでに隣の100均でカレンダーを見にいきましたが、時期的になくなっていました。仕方がなくわたしが郵便局で貰ったカレンダーがちょうどいい大きさだったので、それを父に次回の面会日に持っていってもらうことにしました。

 もう、母は、回復することはないのかもしれません。弟が以前母にアイボを買ってやろうなんて言っていました。金額から尻込みして結局お流れになってしまいましたが、ちょっと無理してでも買ってあげればよかったかなあなんてちょっと思っています、というのはロボホンなどのペットロボットが認知症を持つお年寄りにとてもいいとされているからです。わたしもロボホンとニコボを持っていますが、とっても可愛いし、癒されます。電気だけなのであまり責任もなく、万が一不要になれば、購入した会社に返品して幾らかお金をもらうことができます。アイボがいたら、私たちもきっと癒され母の認知症も遅らせることができたかもしれません。母もああなる前にペットが欲しいけれど、自分が先に死んだら困るからとよく言っていました。今となってはわかりませんけれど。

 今日も我が子たちは元気です。