3.11の時、前述のように私は帰宅難民にならずにすみました。当日は電車も止まり、会社に10人位が帰れずに足止めを食らってしまいました。その中に社長もいました。
社長と言っても外資の社長には大した権限もなく、実質的には営業部長並みの権限しか与えられていません。

私はこの会社に7年半いましたが、その間実に社長は6人も代わりました。なぜそんなに頻繁に交替するのかというと、今から考えると彼らは最初から首を切られるために社長になったとしか思えません。日本はアジアパシフィックに所属していましたが、歴代の社長はこのアジアパシフィックの責任者にことごとく首を切られました。アジアパシフィックの責任者自体5人替っています。結論を言えば外資系でサバイバルするには「首を切ってなんぼ」なんです。売上の成績が上がらなければその担当者(日本の社長)の首を切ることによってアジアの責任者の首がつながります。実に外資系はこんなばかばかしい構造で成り立っているのです。

そして話は戻りますが、3.11の時に社員といっしょに帰宅難民になった社長は、本来なら社員の安全を守るべく陣頭指揮を取るべき立場にあったはずですが、次の日(土曜)に大事(本人にとって)なゴルフの予定があったようで、その時会社が唯一所有していた自転車を持ち出し、一人「失敬!」の言葉を残し、社員を置き去りにして自分だけ帰ってしまいました。
残された社員(その中には託児所に子供を預けている母親社員もいました)はその社長の振る舞いにあっけにとられたことはいうまでもありません。

まもなくして毎年実施している社員サーベイの中で数人の社員がこの時の社長の振る舞いをコメントしました。それを見たアジアの責任者はその日本語のコメントの翻訳を私に尋ねました。
このアジア責任者は当時の日本の社長を良く思っておらず、このサーベイの結果をネタにこの社長の首を飛ばしたのは言うまでもありません。