年のせいばかりとも言えませんが、私は良く同じ過ちをしでかします。
一度読んだ本をまた買ってしまうのです。Tsutayaで借りてくるCDでもよくやらかします。
もともと記憶力はあまりいい方ではないのですが(むしろかなり悪い方です)、でもこの記憶力の悪さを逆手に取って人生を都合よく生きてきたような気もします。現役時代、私はあえて仕事の中で努めてメモを取るようなことはしませんでした。メモを取っても殆ど後で見返すことはがないのであまり意味がないのです。逆にまじめにメモを取って、仕事を全部こなそうとしていたらおそらくとっくにパンクしていて、胃を半分切り取っていたでしょう。それ位現役時代の私の職責は多岐に渡っていました。
外資のさほど大きくない会社に勤めていた私は、何度かその会社が大会社に吸収合併される経験をしています。その都度、合併会社と合併の手続きで相手に呼び出され、様々な話し合いを持つことになるのですが、いつも当方の責任者は私一人、一方相手の会社からはそれぞれの部門から責任者が10人以上出てきます。当方は10分の1だから責任も知識も10分の1でいいかというとそういうわけにはいきません。
つまり一人で10人分の職責を果たそうとする限り、すべて完璧を求めていたらとても体が持ちません。自ずと”そこだけは外せない”という勘所を押さえる習慣が身につきました。つまりあまり重要でないことは片っ端から忘れるのです。まさに自分の仕事人生は日々Priorityとの戦いであったと言っても過言ではないくらいです。
昨日本屋で立ち読みしていて、いつもなら立ち読みで済ませてしまうのですが、ついつい引き込まれて買ってじっくり読みたいという本に出くわしました。
この手の本の論者は同じ主張を手を変え、品を変え繰り返すので、読んでいてあまり気にしなかったのですが、ふと本棚に目をやるとそこに同じ本が並んでいるではありませんか。よくよく思い出すと、このブログの中でも7月19日にこの本を紹介しています。
ちょっと私の記憶力の悪さもかなりひどいかもしれません。会社にいる時も、よく同僚にたしなめられていましたが、その時は「若年性アルツハイマーの心配はないよ、すでに年相応のアルツハイマーだから問題ないよ」と切り返していました。
なぜこの本にまた目が止まったかというと、先週金曜日に発表された”黒田バズーカ2”です。黒田日銀総裁がインフレ率2年で2%を死守するために、そしておそらく安倍政権に10%の消費税率引き上げのプレッシャーをかけるために、マネタリーベース(資金供給量)を現行の年60兆~70兆円から年80兆円へと拡大すると発表しました。
おかげで先週から今週にかけて株や為替が乱高下しているのはご存知と思います。実は私は3年位前から為替投資(FX)をやっており、今は暇ができたので1日のかなりの時間を為替投資に費やしています。現在の戦績はアベノミクスにうまく乗り切れず、含み損を抱えていますが、先週から今週にかけては押し目を拾うことを繰り返し(下がっては買い、下がっては買い)、結構儲けさせてもらいました。
しかしこの円安は明らかに日銀が演出している、薄氷の上に築いている人為的な円安です。
米国はQE3(リーマンショックから続けている量的緩和)を終了することを発表しました。逆に日本はこれからますます量的緩和を拡大しようとしています。日米金利差から円が売られるのは自明の理です。
先週の黒田日銀総裁の発表は予想もしないサプライズとされていますが、元々黒田総裁は今年末までに100兆円国債を購入すると去年の3月に約束していたので、現在の状況(インフレ率、景況、消費税論議)を鑑みれば、先週の発表は充分想定内と言えます。そして年末までにまだ20兆円の余裕を残しているので、もう1度バズーカが飛ぶのは目に見えています。年末にかけて為替は120円を目指すでしょう。
私の記憶力が良ければ、大もうけができたのですが、また逃がしてしまいました。
そして藤巻氏の分析によれば、日銀がそれ以上国債を買い支えきれなくなった時(それは今年年末と分析)、金利の上昇と共に国債の暴落が起き、インフレが加速し、円も株も暴落するというのが論点です。永遠に国債を誰かが買い支えない限り日本の借金財政の上に成り立っている経済が崩壊するのです。政府寄りのお抱え大学教授は日本の銀行が自分の首を絞めるような自ら保有している国債を放出することはあり得ないと言っているそうですが、今の金融の世界では空売りでも何でもありの時代です。先週からの円安も投機筋の円売りによるところが大きいようです。この流れには誰も逆らえません。そして海外のファンド勢は日本国債の暴落で一儲けすることを密かに狙っているというではありませんか。
私の塩付けになっている円ロングのポジションを早く手仕舞い、来る円暴落に備えて老後の資金を守るべくドル買いのタイミングを見計らっています。それは年内中のことです。