スイング売りを仕掛けているが、日経225が大きく下げている
想定どおりの値動きだ
チャート分析が当たると楽しい
*****【週末FP】***********
毎週末には、本業のFPとして、ライフプランを考えるようにしている
今の時代は、一つの会社に一生涯勤めるよりも、転職することが当たり前になっている
いつでも会社を辞めれるように、資金面での準備はしておきたい
さて、企業が従業員に退職金を払うために準備する財源としては、
①現金で積み立てておく、
②確定給付企業年金制度(DB)で積み立てておく、
③確定拠出企業年金(DC)で積み立てておく、あるいは
④退職金制度はない、の4パターン
最近では、DBよりもDC、あるいは退職金を払わずにその分を給与に上乗せする企業が増えてきた
特に、外資系などはその傾向が強い
転職するために退職する場合にも、その会社に勤めた年数に応じて退職金が支払われるが、前出の4パターンによって受取には大きな差が生じる
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現金で所定の退職金が受け取れる
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DBは将来の年金はなくなるが、定年前に退職する場合には一時金が支払われる
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DCの場合は60歳にならなければ受け取れない。(ごくわずか受け取れるケースもあるが)
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すでに退職金見合いの額を給与で受取済なので退職金はなし。
転職をするためには、当面の生活費などが必要になるため、退職金が受け取れるかは重要なチェックポイントだ
年功序列や終身雇用といった古き良き日本の雇用慣行が無くなった今の時代は、転職を前提に、中途退職をした際に会社からいくらの退職金を受け取れるかは把握しておく必要がある
そのうえで、年をとってからの生活資金と、退職してから次の仕事の収入が安定するまでの当面の生活費を確保しておこう
そこで、自助での資金積立方法が必要になるが、
NISAとiDeCo(イデコ)個人型DCについては節税等のメリットが大きいので、ぜひとも加入しておきたい
では、どちらがいいのか
両者のメリット・デメリットを比較してみると
節税効果とポートフォリオの自在性では個人型DCが有利、
解約の自在性では積立NISAが有利となる
詳細は以下のとおりだ
○運用益が非課税となる掛金限度額(年間)
積立NISA:40万
・ただし、一般のNISA(年120万)とどちらかひとつしか加入できない
個人型DC:個人によって異なる
・自営業 81.6万
・企業DCのない会社員 27.6万
・企業DCのある会社員 24万
・企業DBのある会社員 14.4万
・専業主婦 27.6万
ただし、企業型DCで掛金枠をいっぱいに使っている場合は個人型DCに加入できないので要注意
積立NISAは誰でも限度額が同じであるのに対して、個人型DCは勤め先によって掛金限度額が違ってくる
自分はどれだけかけることができるのか、会社の総務担当に聞いておくといいだろう
○積立期間
積立NISA:20年
・運用期間20年の運用益が非課税となる
途中での引き出しも可能
個人型DC:60歳まで
・受取は60歳となり途中引き出しができない
個人型DCは老後資金の運用が目的であるため途中引き出しができない
途中引き出しを想定するなら積立NISAの方が良い
○節税メリット
積立NISA
・運用益が非課税
個人型DC
・運用益に対しては退職金控除の対象
・掛金は全額所得控除
22歳で入社し60歳で定年退職と仮定すると退職金控除額は
800万円+70万円×(勤続年数38年-20年)=2060万
株式投資信託の解約時の運用益、預貯金の受取利息には通常税金が20%かかるのに対して、
積立NISAの場合は40万×20年で800万まで、
個人型DCに関しては2000万を超える非課税枠があることになる
加えて、個人型DC掛金が全額所得控除となる
例えば年収300万円の場合、基本的な控除を引いた課税対象額は、所得税・住民税ともにおよそ115万円前後
これに対して所得税は約5%、住民税は約10%発生するので、合計約15%
年間約17万円の税金が給与支給時に天引きされている
全額所得控除というのはiDeCoで積み立てた掛け金はこれらの税金の計算の対象外
iDeCoで年間24万円積み立てた場合、課税対象がそのまま24万円減るので、15%にあたる3.6万円ほどは税金が安くなる
つまり、毎月2万円積み立てると毎月3000円ほど税金が安くなるということ
22歳~60歳まで2万のDC掛金を支払い続ければ合計136万円の節税効果があり、912万の資金が貯蓄ができることになる
ちなみに、保険会社などが販売している一般の個人年金保険の場合は所得控除に上限があるため年収300万で毎月2万づづ掛金を支払ったケースで節税効果は4.5%(10800円)
比較しても個人型DCの掛金全額所得控除の効果はとてつもなく大きいといえる
節税メリットは積立NISAよりも個人型DCの方が大きいようだ
○運用の自在性
積立NISAの場合は一度解約すると他の資産への預け替えはできないが、
個人型DCの資産は、運用商品の入れ替えがWebなどで自由にすることができる
通常の投資信託では、運用先変更するときには利益があれば一度利益確定することとなり運用益の20%に税がかかるが、
DCの場合、運用先を変更(売買)することにより利益がでたとしても運用益は非課税となる
ポートフォリオ変更による税負担がゼロのため利益確定に躊躇はいらない
また、個人型DCには定期預金のような元本確保型の商品があるのに対して積立NISAには元本確保型はない
資産配分の自在性に関しては個人型DCが有利だ
○途中解約の自在性
積立NISAは途中解約ができるが、個人型DCは60歳まで資金の引き出しができない
個人型DCの最大のデメリット
○メリデメまとめ
節税効果:×積立NISA<○個人型DC
ポートフォリオ:×積立NISA<○個人型DC
解約自在性:○積立NISA>×個人型DC
いずれも毎月コツコツと支払うことでドルコスト平均法となり、リスクが小さくリスク資産への投資ができる
NISAと積立NISAとはどちらかしか加入できないが、積立NISAと個人型DCは併用して加入できるので、うまく組み合わせて加入すると良い
転職のための積立には積立NISA、60歳以降の生活資金の補完には個人型DCが使い勝手が良いだろう
人生100年時代には、いつでも転職できる資金をコツコツ作っておくことも必要だ
アリとキリギリスの話は知っているだろうか
アリのような人生じゃつまらないが、キリギリスでは生きていけない
今を生きる我々老若男女は人生100年時代のパイオニアだ