土曜の朝にはライフプランを考える【週末FP】

 

最近では夢のマイホームという言葉はあまり聞かなくなったが、かつては自分の家を持つことはサラリーマンの夢であった

 

幸せな家庭生活をイメージするとき、頭に浮かぶのは、静かな郊外の一軒家で妻と子供と楽しい休日を過ごす、こんな家族だんらんのひと時が思い浮かぶ

 

そんなささやかな幸せを掴むために30年以上ものローンを組んで住宅を購入して、その返済のために平日はあくせくと通勤ラッシュにもまれ深夜まで仕事に追われ、定年まで会社にしがみつく厳しい会社生活が延々と続く

 

そして、定年退職金で住宅ローンの返済を終えて、会社からの退職金と厚生年金でセカンドライフを楽しむことができる

 

これがサラリーマンのモデルライフプラン、であった

 

ところが、これから定年を迎える普通のサラリーマンは、退職金と厚生年金だけで老後の生活は成り立ちそうにない

 

人生100年時代を生きるための新しいライフプランを考えなければならないわけだが、人生で最も高い買い物である住宅の考え方がポイントになる

 

幸せなマイホームという価値観は、そもそも日本の高度経済成長につくられたもので、サラリーマンの家族のあり方がベースにある

 

家族は一つの家に住み、大黒柱と言われる夫は主人、妻は家内、主人は外でサラリーマンとして働き、妻は専業主婦として働きながら子供を育てていくというライフスタイルが理想の家族像と考えられ、日本の経済成長を支え、社会保障を支えてきた

 

ところが、少子高齢化で社会保障は破たんし、経済成長は止まり…

単身世帯が多くなり、結婚しても共働きという世帯や妻の収入の方が多いという世帯も増えてきている

 

また、働き方も変わり、会社事務所に出勤しないテレワークというスタイルが増え、副業やフリーランスというスタイルも出てきた

 

一方で、人口減少や世帯数の減少の影響で、一部の土地を除いては不動産の価値は大きく下落していくことが予想されている

 

家族のあり方、働き方、不動産を取り巻く環境がこれだけ変わってきたのだから、マイホームに対する考え方も変わってしかるべきだろう

 

マイホームを持つことの満足感や達成感は大きいが、ローンを組んで購入すれば返済期間の出費が固定され、補修費用や修繕費用もかかるし、経年劣化も避けられない

 

数十年先には街自体の環境が大きく変わる可能性もある

 

年功序列・終身雇用が亡くなった時代においてはローンの支出は人生設計の大きな足かせになる

 

所有満足度だけで考えるのではなく、街の魅力、買い物のしやすさ、海や山などの周辺環境、住宅のスペックという満足度を考えれば、理想の住家を求めて賃貸で住み替えを繰り返すのも楽しいだろう

 

マイホームよりも賃貸という選択もありだ

 

会社に社宅があるのであれば、住居費用は大部分を会社が負担してくれるため、住宅一戸分の費用を他に回したり貯蓄したりできるわけだから利用しない手はない

 

社宅に住み続けて充分な貯蓄が出来てから購入しても遅くはない

 

人生100年時代となり、価値観、生き方、働き方、家族のあり方が多様化している

 

住居費、教育費、生活費、娯楽費…人生のライフイベントと収入と支出を試算しておくことで人生を楽しむことができる

 

人生100年時代、アリのような生き方じゃつまらない、キリギリスでは生きていけない

人生を楽しむためにはライフプランというシナリオが大切だ

 

 

PS:ブログジャンル的な視点

マイホームの在り方が変わった

そのに目を付けている不動産会社は今後伸びそうだ

特に2020年のオリンピック以降を視野に入れていることもポイント

魅力的な賃貸、住み替え、シャアハウス、外国人向け…新しい視点で投資銘柄を探してみようと思う