68回 商品券買いだし
ついでに 女人道
実施日・・・・令和3年10月24日(日)
目的地・・・・・・和歌山県高野町
メンバー・・・・・ふたり合わせて161才
移動手段・・・・自家用車
コースタイム
大門駐車場9:45~~11:00ろくろ峠~~11:30真別処分岐(昼食)~
~11:50円通寺通過~~12:20町内着地(熊谷寺)~~13:20駐車場
私達の車は、今、東に向かっている。行先はいつもの高野山だ。
高野山方面は、高野三山はじめ女人道など広く周辺を含めると数十回に及んでいる。その高野山を今日も行く。
紀ノ川の河原に目を向けると、車数台にテント張り。10人ほどの若者が忙しく動いている。
一瞬、落ち鮎かな?と思ったけれどどうも様子がおかしい。
この紀の川市に龍門山があって、この中腹にハングライダーテイクオフの基地がある。私達もかつて龍門山に登った時、スタートの様子を見たことがある。ハングライダーの一番の条件は風である。風の判断で飛ぶかどうかを左右する。紀ノ川の河川敷はランディングの格好の場だ。
今日、快晴に加えて、少し風も強くハングライダーにとっては最高のコンディション。そのためにライダー達が集まっている。
車は高野山に向かって坂を上っていく。9時前の車の量はいつもより多い感じがする。大門の温度計は9.7℃を示している。
奥の院前 朝9時30分の様子
今日の高野山には二つの目的がある。
いずれも妻の案であるが、ひとつは高野町が発行する商品券の購入だ。二つ目は、このついでに女人道を2~3時間歩き、その上で商店街をぶらぶら歩きする。
これはさすがに山行とは言えないが、ここ10日ほど前から体調を崩している私にとっては格好のリハビリである。
商品券の販売所には、すでに車は満杯。多くの人達が列をなしている。一刻を争う気配。
昨日の町の情報によると、残数も少なく今日・明日で完売の見込みという。 幸いにも私達は申込書と本人証明書を呈示してGETできた。
この商品券は、高野町が町おこしの一環として企画したもので、一冊5000円の内3000円を町が負担する。60%オフの思い切った策だ。この券は町民は買えないが、町民以外の個人に一人一冊 (一日に一回のみ)とし、券の利用は高野町内での使用と限定されている。
町のPRが行き届いているのか、車のナンバーから勿論和歌山の人は多いが大阪、奈良、兵庫、それに四国ナンバーも来ている。
好天の日曜日、それに世界遺産の高野の地の商品券ということで、金額は小さいけれど多くの人達が魅力を感じたのかもしれない。
一冊3000円の町の負担額は、仏教の町の財政事情としては決断しにくいことであったと考えられる。
この3000円は、消費を促し、商品の調達、製造、雇用と小さいながらも波及効果を生み、地元のみならず経済効果は広く県外にも及んでいくのだと思う。
二人は大門の近くに車を置いて女人道に向かった。
時間の経過と共に車の量は増えてきている。車道を横切って狭い階段を上るとそこに助けの地蔵が鎮座している。ここは女人道七口のひとつ、龍神口から少し入った所にある。
今日の起点 階段を上ります
階段を上がるとすぐに助けの地蔵尊
標識に従って左に進みます
二人は、取りあえずろくろ峠を目指して歩き出した。
静かな森、林立する杉を見上げながら聖なる道を黙々と上り始める。
春のように、花も鳥も昆虫も何もいない。時々バイクの音が静けさを破る。
それでも、あとには静かなること 林の如しである。
いったん、町道に出ます
この橋をわたって山道へ
二人の世界を満喫しながら稜線を上っていく。
幾重にも重なる山々が目線から見える。右手の方に目を移すと町の家の一部が見える。当時の女人信者達はこの辺からしか大師を拝むことが出来なかったのかと思うと悲しい。それにこの女人道は、今は整備されているけれど当時の道は道らしい道ではなかったのかも知れない。
女性が御法度であったとしたら、遠くから手を合わすことも禁じられていたのだと思う。
稜線を上っていると、一人の男性が勢いよく登ってくる。外国人だ。それも西欧系の顔立ちだ。彼はニコニコしながら走るように上っていた。今日の出会いの一番が外人だとは理解に苦しむことでもあった。
しばらくすると、男ふたりが上から下りてくる。
少し高度を上げて振り返ると辯天岳が・・・
テレビ塔の跡地から更に下っていくと取りあえずの目標としたろくろ峠に着いた。ここは、熊野古道小辺路と交錯するところだ。
相の浦口女人堂跡
右へ伸びているのが相ノ浦道で女人道は階段を上ります
朝日放送TVアンテナ
ここが女人道の最高地点(標高946m)
ろくろ峠に着きました
熊野参詣道小辺路と合流
大滝口女人堂跡
更に歩を進めて真別処分岐についた。時刻は11時30分。
少し早昼だが、コンビニおにぎりの昼食。
この時、大阪から一泊二日、例の商品券二冊ゲットしてこの女人道を歩いているという女性ふたり。
私達二人は最後のコースに入る。下りは年寄りにはいつも厳しい。丸太階段は痩せてきて、両脇を支える金具が飛び出している。足に引っかける危険がある。
危ないね~~と妻は一言・・・
真別処分岐
女人道は左へ下ります
正面は円通寺
下りきって平坦な山道に入ると線香の香りが漂ってくる。お寺の線香の匂いだ。町並みから風に乗って山道の奥まで届いているのだ。
12時20分町内に入る。
車も人もいっぱい。ふたりは俗世間に合流した。
女人道ショートカットして熊谷寺に着地
街中は車・人 賑わっていました
主要道路はビックリするほどの人達が歩いている。所々の店先には人盛りになっている。この人出は恐らく和歌山県で一番だろう。
角○さんの
ごま豆腐順番待ち
商品券を手にした妻は、ぶらり商店街を覗いている。やっぱり高野山の名物は高野豆腐、ごま豆腐それに焼き餅。妻は近所への土産として幾つか買い込んだ。
それにしても道路沿いの紅葉が少しおかしい。葉っぱが元気なく縮んでいる。今年は高野山名物の紅葉ロードは見られないかも知れない。気候異変がここにも来ている。
車は、高野山を後にして、山を下る。時計は2時を示している。この時間、どんどん車が上がってくる。どんな目的で来るのか?見当がつかない。
ひょっとすると商品券を求めて他府県から来ているのかも知れない。折角遠くから来てくれたとしたら間に合って帰って欲しいと思う。
帰りの車は、紀ノ川南岸を引き返す。紀ノ川の川の上空には数多くのハングライダーが飛び交っている。
これから柿とミカンの季節。この辺りの特産だ。
気候の変化の激しかったこの10月、今日は見事な秋だった。
女人道を歩いて、男と女について考えてみた。
今の世の基調は、男女とも同じことをすることに人権の基準が置かれているように思える。
本来、男と女の役割は異なると思う。男は体力もあり、戦う力がある。家族を守る強い心がある。
一方、女性は子どもを生み、育てる強い心構えがある。
生きる上で男女の性差は歴然としている。
私は、男女がその持つ特性を生かして、役割分担をすればよいと思う。
子どもを生み、育て、一人前になるまで育て上げることは人間として一番大切な仕事だと思う。これは男性には出来得ないことだ。
このことが男女同権を否定することにならないし、男女の人権の平等を阻害しているとは思わない。
一歩譲って、女性の社会進出を助長するとすれば女性の役割部分を社会制度として補っていくことだ。
今日は少し山を歩いたが、まだ復調は遠いように思う。当面はならし運転を続けながら本格低山に登ってみたい。
~~~今日の日もありがとう~~~
今日の歩数=12598歩