曇り時々晴れ | 俳優として一流に・・・そして新たな映画の可能性に向かって・・・

曇り時々晴れ

俳優として一流に・・・そして新たな映画の可能性に向かって・・・-種村写真

権谷梨香を思うと、目の前が曇る。パッとしない、しょうもない人生だったんじゃなかろうか…と。貴方の人生、一体何が楽しいの?と問いたくなる。

『母親とは、ずっとソリが合わなかった。両親の離婚を機に、家を出た。親元を離れられて、寧ろラッキーだった。あんな親にはもう、ウンザリだったし』

だけどこれが、彼女の人生の歯車が狂い出す始まりとなってしまった。

『隼人は、みんなに祝福されて生まれてきた子じゃない。

チンピラみたいな男の子なんか産んでどうするの。あんたに子供なんて、育てられるわけがないじゃない。

色んな罵声を浴びた。

意地だった。隼人を産んだのは、あの女に対する意地。絶対にアンタみたいな親にはならないっていう…。

隼人がいるから、生きていられる。この子は、絶対に手放さない』


今まで、自分で決断したことなんてなかったかもしれない。けど、隼人を産むことだけは、彼女自身の意志だったと思う。
だから、彼女にとって隼人は生きがいなんじゃないかな。初めて、誰かのために何かをしてあげたいと思っているのではないかな。

隼人と一緒にいる時間が一番なんだと思った。


種村江津子