今日、16年12月実施のCFA Level 1試験の合格者発表があったみたいですね。合格された方、おめでとうございます。残念ながら不合格になった方は、次の17年6月の試験に向けて、今すぐにでも取り掛かりましょう。
CFA の受験者は、既にCMA(日本の証券アナリスト資格)を取得している人が多いと思います。実は、CFA Level 2までの範囲は、かなりの部分がCMAでカバーできます。残念ながらCMAは、そこそこ問題自体は難しいにも関わらず、二次試験は書きまくれば合格してしまう傾向にあります。そのため、同じCMA取得者でも知識水準には相当の差が生じている印象です。
現在、CFA Level 1もしくは2に挑戦している人は、原点に戻ってCFAと重複するCMAの範囲を学び直して理解を深めましょう。CMAの内容を完全に理解していたら、CFA Level 2までの範囲で難しいと感じるところはほとんどなくなるはずです。もし理解に苦しむ箇所があるならば、CMAの範囲を完全に理解できていない可能性がありますので、復習し直しましょう。
私の経験則では、CMA取得者の中で知識水準に顕著な差が出やすいのは「統計学」と「経済学」の二つですね。CFAでは、Quantitative MethodsとEconomicsです。この二科目は、金融の世界、特に資産運用などの業界で働く上ではしっかりと理解しておきたい分野です。目の前の実務をする上では知らなくても何とかなるかもしれませんが、一流と言われている投資家、アナリストはやはりこの分野の知識に長けています。上記二科目が苦手な場合は、日本語で良い教科書がたくさんありますので、得意科目になるくらいやりこみましょう。
CFA Level 1に関しては、あやふやな理解でも何とかなるかもしれません。ただ、CFA Level 2はそう簡単にはいきません。CFA Level 2は、「学習範囲はほとんど完璧に理解していることが当然であり、いかに膨大な範囲を記憶・暗記してアウトプットできるかどうか」の試験だと思っています。つまり、Level 2においては、分からない分野がある時点で後れを取っています。もし理解が進まない箇所があったら、CMAのテキストなどを参考にして、着実に苦手分野を潰していきましょう。