十二神将 新薬師寺
新薬師寺には十二神将があります。
国宝です。
塑像といって、要するに木で骨格を作り粘土を貼付けていく作業で出来合った像です。
もちろん、形をとどめる数々の細工をしてあるんでしょうけれど、基本的には土壁と一緒です。
白鳳・天平時代に多く作られ、傑作が残っています。
その後は、耐久性が低いので、製法は一木・寄せ木作りや鋳造に移って行きます。
在住中に何度も行った新薬師寺…。
でも、
今回の地震で、うちでさえパソコンのモニターがテーブルから転がってたり、とってもすごかったのです。
もし、奈良に地震が来て、十二神将が倒れたら…!
倒れたらアウトですよ!粉々です。
いつ、そうなるとも限らないんだよね。
そう思うと無性に見たくなります(笑)
なので、今回行って来ました。
写真撮影禁止なので、ネットから探してきた写真。
右から因達羅(インタラ)大将、安底羅(アンテラ)大将、迷企羅(メイキラ)大将、珊底羅(サンテラ)大将です。
写真の大きさが全然違うけれど…
上の写真なら正面が婆娑羅像。正確に書くと 伐折羅(バザラ)大将です。下の写真で行くと、左端がバサラ。
真ん中がアニラ大将(難しくて字が変換できぬ~っ!)
右端は波夷羅(ハイラ)大将。でも、これは江戸時代の地震で倒壊してしまい昭和に復元されたもの。
ちょうど真ん中あたりの塑像は写真がなくて、紹介できないけれど…。
今回、面白い遊びをしました。
塑像の作者当てクイズ!
って言っても、誰が作ったか残されていないので、想像するだけにとどまりますが…。
昭和のレプリカ以外は全部国宝ですが、明らかに作家の腕の違いが現れています。
やはりダントツに素晴らしいのはバサラ。
12体全部違う作家っていうのも考えにくいので、このバサラ像の作者が他に作ったものを当てるクイズ~♪
最初は簡単でした。まず力量の違いがすごいので、ビギャラ、マコラ、クビラ、ショウトラ、シンダラは却下!
アニラも違うな~、で、却下。で、面白いのはハイラ。
昭和の作なんですが、いかにも昭和の匂いが…(笑)あの、昭和独特の太平洋戦争あたりの軍事国家っぽい匂いがする~♪
やっぱり、作品に出るのね~(笑)
残ったのは、インダラ、アンテラ、メキラ、サンテラ…。結局、正面入り口からの4体。
すごい悩んだんだけど。
ミスユニバース決めるみたいだ…(笑)
結局、インダラ大将一体という結果になりました。メキラも悩んだんだけど…。う~ん。
サンテラは服のディティールも一緒だし、これもだいぶ悩んだんだけど。
違う作者だとしても、バサラ作者と同じくらいに力量のある作家が作っています。
でも、後ろから見ると、身体の作りが婆娑羅に比べてがっしりしています。こういう線というのは作家の特徴を現しやすいので(自分に似た…、あるいは自分が良しと思う顔や体型を表現しやすいんです)たぶん、違う人かな…と。
で、線の細さといい、顔の流麗さといい、インダラ大将に決定!!!
ここから考察できるのは、結局、薬師如来様を拝む時に、一番目につく、バサラ・インダラというのは、力量のある仏師に作らせたんでは?
如来様の後ろに行けば行くほど、力量が落ちるんだよねー。
ってことは、ハイラも端から三体目だから、本物は素晴らしい像だったのかも…。
江戸時代に壊れちゃったから、写真もないし…。あー見たかったな~☆
…って、
うははは~♪
すんません、最後のほうはかなりマニアックな会話になりましたー☆(>_<)
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