Claude Codeにタスクを渡し、
フォルダの中にある資料を見ながら仕事を進めてもらう。

そんな使い方が、少しずつできるようになっていきました。

HPを作る。LPを作る。スライドを作る。簡単なアプリを作る。
資料を整理する。文章を書き、決めた場所へ保存する。

それまでの私は、AIが文章を作ったあと、自分でコピーし、ファイルを開き、
保存し、別の場所へ移していました。

でも、パソコンの中で動けるAIなら、そのあとの作業まで進めてもらえる。

「本当に、AIが手足になって動いてくれるんだ」

そう感じました。

最初は、作れるものを見るたびに感動しました。

短い言葉で頼んだだけで、LPができる。
コードが分からなくても、アプリの形になる。
何枚ものスライドが、あっという間にできる。

以前の私なら、形にするまでに何日もかかっていたものです。
それが、数時間、時にはもっと短い時間で目の前に現れる。

「AIってすごい!感動」
「それは働き方が変わるよな~」

そう思っていました。

でも、何度も作るうちに、少しずつ違和感が出てきました。

きれい。でも、どこかで見たことがある

AIが作ったLPは、きれいでした。

情報も整理されている。見出しもある。
申し込みボタンもある。必要な要素は、だいたいそろっている。

スライドも同じでした。タイトルがあって、
要点が整理されていて、アイコンや図も入っている。

一見すると、とても完成度が高い。

以前の私なら、

「こんなものを自分で作れるなんて」
「これまでのかけていた時間はなんだったん?」


と、ただ感動していたと思います。

でも、作れば作るほど、

「これ、前にも見たような気がする」
「このデザインSNSで見た気がする」


と思うようになりました。

よく使われる色。
よくある構成。
AIが好んで使う、少し立体的なアイコン。
青や紫のグラデーション。
カードが並んだようなレイアウト。

整っている。

でも、私の作りたいものではないんだよな。

私のお客様は、コーチや講師、カウンセラー、セラピストなど、
経験や思いを大切に仕事をしている女性が多い。

それなのに、AIが作るものは、どこかIT企業やスタートアップの
サービスページのように見える。

機能的で、分かりやすい。

でも、人の温度や、私が大切にしている空気感がない。

「すごいものができた」という感動が落ち着くと、

「これは、本当に私が届けたいものなのかな」

という疑問が残るようになりました。

誰でも同じように作れるなら、違いはどこにあるのだろう

Claude Codeが広がり、AIでLPやアプリを作る人も増えていきました。

難しいコードを書かなくても、言葉で伝えれば形になる。
テンプレートを使えば、短い時間で整ったものが作れる。

それ自体は、すばらしい変化だと思います。

これまで専門的な知識がなければ作れなかったものを、
わたしのような非エンジニアでも自分で作れるようになる。

自分のアイデアを、誰かに頼まなくても言葉で形にできる。

可能性は、確実に広がっています。でも同時に、私は思いました。

同じAIを使う。同じような指示を出す。
同じようなスキルやテンプレートを使う。

そうすると、誰が作っても、似たものができてしまう。

AIを使う人が増えるほど、整ったLPも、
きれいなスライドも、便利なアプリも増えていく。

でも、それだけでは差がなくなっていく。

AIが作れること自体は、もう特別ではなくなる。
操作も簡単になるだろう。

では、その中で、

「これは、この人にしか作れない」

と思ってもらえるものは、どこから生まれるのだろう。
私は、そこに引っかかるようになりました。

問題は、AIのデザイン能力ではなかった

最初は、デザインの伝え方の問題だと思っていました。

もっと柔らかい色にしてほしい。女性向けにしてほしい。
企業の資料のような固い雰囲気はやめてほしい。
アイコンを変えてほしい。
光や余白を使って、もっと開放感を出してほしい。

何度も指示を変えました。確かに、色や見た目は少しずつ変わります。

でも、それでも何かが足りない。
きれいなのに、自分のものに感じられない。

その理由を考えていくと、問題は、AIのデザイン能力ではないと分かってきました。
そして優れたスキルフォルダを入れることでもなかった。

AIは、頼まれたものを形にすることはできます。

でも、

なぜ私は、その色が好きなのか。
なぜ固いデザインに違和感を持つのか。
お客様に、どんな気持ちになってほしいのか。
そのLPを見た人に、どんな未来を感じてほしいのか。
私が長い間、どんな経験をしてきたのか。
その経験から、何を届けたいと思っているのか。

そういう背景までは、まだ渡せていなかったのです。

「エメラルドブルーにして」「女性向けにして」「柔らかくして」

という指示だけでは、見た目は変わっても、
私の世界観にはならない。
色やフォントは、世界観の一部でしかありません。

その奥にある価値観や経験、届けたい相手、
見せたい未来がなければ、
AIはよくある「それらしいデザイン」を作るしかないのです。

私らしさは、プロフィールだけでは伝わらない

それまでにも、AIには自分の資料を渡していました。

過去のnote。
ブログ。
講座の資料。
文字起こし。
文章のトーン。
好きな言葉や、使いたくない表現。

だから、以前より私らしい文章を作れるようにはなっていました。

でも、それだけでは足りませんでした。

仕事の経歴やプロフィールを知っていることと、
その人の世界を理解していることは違います。

たとえば、

今日、ある映画を見て、どこに心が動いたのか。
昔の経験が、今の仕事にどうつながっているのか。
あるお客様の言葉を聞いて、なぜ強く届けたいと思ったのか。
何を美しいと感じ、何に違和感を覚えるのか。
どんな人を見ると、応援したくなるのか。
本当は、これからどんな時間を生きたいのか。

一見すると、仕事とは関係がないように見えること。
でも、そういうものの積み重ねに、その人の世界観はあります。

私は少しずつ気づいていきました。
AIに仕事の情報を渡すだけでは、自分のAIにはならない。

自分が何を見て、何を感じ、どう考えたのか。
そこまで共有して、初めてAIは私の世界を理解し始めるのだと。

AIに世界観を入れるとは、自分の内側を言葉にすること

世界観というと、色やデザイン、
写真の雰囲気のことだと思われることがあります。

もちろん、それも世界観の一部です。

でも本当は、

何を大切にしているのか。
どんな未来を信じているのか。
何を世の中に増やしたいのか。
何をもう終わらせたいのか。
誰に、どんなふうに生きてほしいのか。

そうした、その人の内側にあるものが、文章やデザイン、商品に現れたものだと思います。

だからAIに世界観を理解してもらうには、

「こういうデザインにして」と指示するだけでは足りません。

私は、なぜこれを作りたいのか。
誰に届けたいのか。
その人に、何を感じてほしいのか。
私にとって、これはどんな意味を持つのか。

そこまで共有する必要があります。

AIに自分を理解してもらうことは、
単に情報を登録することではありません。

AIとの会話を通して、自分でも気づいていなかった思いや価値観を、
言葉にしていくことでもあります。

そして、その言葉が蓄積されるほど、

発信にも。商品にも。LPにも。スライドにも。

その人らしさが現れるようになる。

私が本当に作りたかったのは、ただきれいなLPではありません。
私が見ている未来や、届けたい思いが、そのまま伝わるもの。

「これは、ひろみさんが作ったものだ」

と感じてもらえるもの。

AIが簡単に何でも作れるようになったからこそ、
何を作れるかよりも、誰の世界から生まれたものなのかが大切になる。

私はそこで、ようやくそう気づいたのです。

次回は、仕事とは直接関係がなさそうな日々の会話や気づきを、
なぜAIと共有するようになったのか。

そして、それがどうやって発信や商品、
仕事の仕組みへつながっていったのかを書きます。

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