自分で水煙草を買って、使うようになって実感したことがある。


水煙草は実に面倒くさい。


手入れは大変だし、吸うにもいちいち準備が多い。

水を入れ、炭を起こし、うまくほぐしたねっとりした煙草を皿に集め。

いちいち息を吹いて火を熾す姿は、往古の火おこしを髣髴させる。


終わったあとも道具をすべて洗い、匂いを落とす。

たまには吸い口(というかホースだ、あれは)を通気し、特にニコチンがたっぷり詰まった毒液は

気をつけて排水溝に流していく。

うまく煙草をすべて灰にするには、まだ遠い。



しかし、当然だが水煙草にはそれを補って余りある魅力もある。


まず、一旦火を熾せばあとは長時間にわたって悠々と喫めること。

豆炭を使っているので、1時間毎くらいに炭を起こしなおせばそれでいい。


パイプ本体と吸い口が離れているので、姿勢が自由なのも魅力だ。

煙管はいうまでもなく、紙巻でも寝煙草は御法度だが、こっちは寝煙草だろうが仰向けだろうが好きにできる。


たまの休日に、寝転がって本を読みながらの喫煙は格別だと思う。


喫味だが、もともと煙草そのものの味を楽しむ煙管に慣れているだけに、

正直、煙草「以外」の味を楽しむ水煙草の味は違和感がなくもない。


しかし、それだけにいろいろなフレーバーを楽しめるのも事実だ。


最近では水道水から、今度は水に凝っている。

いろんなところの水を、ミネラルウォーターからいわゆる名水まで探して味を比べている。


まだ分からないが、感覚的なものでいえば、どことなく硬水のほうが味がやわらかいように思える。

気のせい、かもしれないが・・・



この間までは、そうやって数時間楽しんだ後の葉は捨てるしか思いつかなかったが、

最近では仕上げともいえる最後の喫煙を楽しむことができるようになった。


楽しんだ後の水煙草は、その多くが炭になってしまっているが、位置の関係でわずかに燃え残ったものが存在する。


それらは大概、水煙草特有の粘り気が少なくなり、やや普通の煙草に近い形になっている。


それをまとめて煙管につめて吸うのだ。

【小粋】と違う、濃厚な中東煙草の喫味が、水煙草の後味を流し、煙管に残った刻み煙草の味も薄れさせるようだ。


最近は、水煙草そのものより、そちらの喫煙が楽しみになってきたところだ。