午後からの与野での講演会に向かう途中、上野広小路
に出て老舗の蓮玉庵に寄ってみた。夜の街・仲町通り、
池之端藪よりずっと手前。
創業1860年(安政6年)、森鴎外の作品にも登場し、
歌人や文豪に愛されたという。現在の手打ちの有名店
のいくつかもかつては蓮玉庵の主人に教わったとか。
昼の特別メニューが二つ、古式そばとかき揚げそば、
季節の変わりそばをひとつ加えた古式そばを注文。
うるし塗りの小ぶりのざるの三段重ね、真ん中に
変わりそば、今日はよもぎ切り。
そば粉は戸隠産らしいが、本場の蕎麦に比べると
いまいち、つゆも上野藪や神田藪の味には届かず。
不忍池の向かいにあったという昔とは少し変わって
きてしまったのだろうか?
お茶や水を出さず大きなやかん?に蕎麦湯を入れて
あるのはひとつの見識だろうが、この古式そばで
@1,000.-、量から言っても若い客には不満だろう。
うまく続いてくれることを祈るばかり。