我々千代田の野鳥と自然の会では千代田区内のツバメたちを
江戸っ子ツバメと呼んでいる。南の国から渡ってきてお江戸で
子育て、つまりみんな生まれは千代田区ということになる。
今年の一斉調査は行事計画の関係で例年の5月末から
6月初になった。5月末でも早い巣はすでに巣立っていて
2回目の繁殖に入っていることがあるが、1週間の違いは
大きく、繁殖の形跡はあるが留守の巣もいくつか見られた。
もう少し早めのほうがいいかも知れない。
調査人数不足もあって、今年は巣が多い麹町・番町地区を
重点的に回り、その他は手分けして前後の日に調査すること
にした。幸い、好天に恵まれ、麹町に集合して3地区に分けて
調査開始、麹町から四谷へ向かった。
今まで記録のあるビルを中心に回っていくが、改築などで
徐々に変化していくのは仕方がない。傾向としてはビルの
駐車場、24時間営業か、シャッターを閉めずに出入りできる
ところ、道路から見えにくい天井部分、照明の上、などが
ポイントになる。管理人さんのいるところでは「巣が欠けて
卵が落ちてしまい、2羽しか巣立たず、今2回目で親が巣を
修理中だよ」などと教えてくれる。こういうビルに巣をかけて
いるツバメは幸せものだな。このビルと同じ経営のもう一つ
の駐車場はシャッターが半分下ろされていたが、中に入ると
ツバメが巣に座っていて、抱卵中の様子、しばらくすると
たぶんお父さん、がきて交代していた。
振り返るとシャッターの裏側に黄色いテープが貼ってあり、
脇にちゃんとした貼り紙、「ツバメが出入りするので黄色い
テープの位置まで閉めて下さい」とある。素晴らしい!
ハイライトは四谷駅近くのビルの駐車場、近くの酒問屋の
方によると、「自分のところは遅くて今からだが、あそこは
もう大きくなっているよ」、その言葉通り、行ってみるとすぐ
何羽ものツバメが飛び交い、やば!親に威嚇されているか?
と思ったら巣立ったばかりのようで、ビル前の電線にとまったり
周辺を飛び回ったり、親も含めて計6羽の乱舞を見てしばし
至福の時、立ち去りがたかったが、次のポイントに向かう
ことにした。他のチームも順調に終え、千代田区役所に
集合、近くのファミレスでランチにいながら集計、報告を
まとめた。明日の神田錦町周辺の調査を加えた結果は
下記を更新予定です。
[千代田区ツバメ営巣地マップ] http://g.co/maps/cdxrf
千代田の野鳥と自然の会 http://www.chiyoda-birds.net/
