お世話になります。
 ちょっとまた旅に出てきました。尾道から佐世保、池島、長崎とまわってきました。池島はコミケなどで旅行が好きな方からよく話を聞いていまして、楽しみにしていました。佐世保から乗った船は途中から乗客がわたしだけになり、小さな島にひとりで上陸しました。これまで旅にはいろいろ出てきましたが、離島に行ったのは初めて。島は波の音と廃墟の戸の音しかしない静かな場所でした。不思議なところですが、静かで、不気味で、寂しい本物の廃墟の雰囲気を味わえる場所です。島の人は気さくで温かいです。よそ者がひとりだけふらふらしていても、やさしく道を教えてくれます。お昼を食べていたらひとなつこい女の子が来て、絵本を読んでというので読んであげました。
 廃墟とその雰囲気を目当てに行ったのですが、静かな島でぼーっと腰を下ろして猫とたわむれたりお年寄りと立ち話をしたりと、普段の旅とはまた違った体験をしました。ここはまた行きたくなります。
 尾道、佐世保、長崎では坂道を歩き続けて大変でした。途中泊まった安宿がかなり古い趣向の(包み隠さずに言うとボロイ)ところで、部屋の中にカギのかかったドアがありまして、これが中になにがあるのか、どこに通じているのかわからずとても不安な夜を過ごしました。女将さんは親切で、なんでもないと言われたのですが。普段から怪談本を読んでいるのがいけないんですね。怖かったです。
 今年に入ってもう4回目の旅でしたが、今回も歩き続け、動き続けでつらいものでした。のんびりと旅をするつもりでも、いい旅にしたい、いい写真を撮りたい、向こうになにかがあるかもしれないと常に歩き続けることになるので、いつだってハードな旅になってしまいます。旅に出る前は緊張して胃が痛くなりますし、家でゆっくりしたいと思うこともあります。準備もわたしはあまり好きではありません。
 わたしのひとり旅は楽をしに行くわけではないし、楽しみに行くわけでもありません。気持ちのいい温泉やおいしい料理、風光明媚な観光地と現地での楽しみ、そんなものを求めているのではありません。ではなぜ旅に出るのか、旅情とはなんなのか、常に悩みながら旅に出て、歩き続けています。答えを出さなければと焦っているのかもしれません。ひとり旅はつらくてさびしい、大変なものです。それでも自分だけの発見は毎回あるものですし、つらくても大変でもまた旅に出たいなと思うのです。不思議ですね。旅の目的は旅なのだという人がいます。答えなどでないまま、悩みながら歩き続けるのが旅なのかもしれませんし、旅情なのかもしれませんね。

 とか言いながら、次は12月に神戸の方に行ってきます。何度行っても気が済まない京都と、久々に豊郷小を再訪しながら、あまりハードな旅にならないようにしたいです。神戸の夜景も楽しみです。