ceryetiの自作小説

 6/29 信越本線 旧碓氷第5隧道



 先週末に長野や会津若松の方へひとり旅に出てきました。

 廃線跡を歩いたり、ローカル線に乗ったり、SLに乗ったりとまさに“鉄”な旅でございました。



 前々から行きたいと言っていた碓氷峠にようやく行ってきましたよ。

 碓氷峠を越える信越本線横川~軽井沢間は長野新幹線の開通時に廃止されましたが、現在は散歩道として整備されているのです。明治時代のレンガの橋やトンネルがそのまま残っている旧碓氷線は、まさにレンガ土木建築の博物館。小さなカルバートひとつをとっても当時の職人のプロフェッショナルな心意気が感じられます。そういう古いものが好きなひとにとってはたまらないスポットなのですね。廃線で下はもう埋められてしまっていますが、線路の上を歩いて旅するってすごいロマンを感じますよ。



 ある程度予想はしていましたが、観光に来ているひとはほとんどいませんでした。




 味のあるトンネルの連続でしたよ。ここを通すのに何人死んだんだろうとついつい想像してしまいます。


 まったく人と行き会わない暗いトンネルの中で、先の方からくぐもった悲鳴のようなお経のような声がわんわん響いてきたときには身がすくむ思いがしました。一瞬これはまずいとヒヤッとしましたが、近付いてみるとなんのことはない、どこかの幼稚園の遠足御一行がキャーキャー騒いでいるだけなのでした。トンネルって暗いからとかじゃなくて音が反響するから怖いんですよね。



 それで、その園児のひとりがトンネルを歩くわたしを見てひとこと




「ゆうれい!」



 と指をさしたのでした。




 そんなこともあった楽しい鉄旅でございました。