今回のツーリングでは大きく3つほど過ちを犯しました。
一つはなんとかなるだろうと自分の力を過信しすぎたこと。
もう一つは走るコースの下調べが甘く、時間の管理ができなかったこと。
最後が、まだシーズンではなく通行止めの策をくぐり走ったことです。
まあ、2つめまではいつもの事なのですが、3つめは何かあっても自己責任ですし、一つ間違えるとお他人様に迷惑をかけることにもなりかねません。
これは走ってみて特に実感しました。今回はたまたま何事もなく走りきりましたが、反省してます。
焼山峠からゲートをくぐり乙女高原を目指しますが、ここからがクリスタルライン!こんな感じで当然人っ子一人いないのです。
それに、私の調べたところではここ焼山峠から黒平までは何しろ降っているはず . . . !でも登ってました(泣)
そうそう、あまりに怖い光景で写真に残せなっかたのですが、焼山峠には「子授け地蔵」というお地蔵様がいるのです。子供が授かったら一体お地蔵様を奉納するということで、100体以上はいるのではという数のお地蔵様が子授け地蔵の周りを取り囲んでいました。
シーズンオフなので当然誰もいませんし、辺りも妙に静かに感じてすぐにその場を後にしました。
2時を回っていたせいか日の光も弱く、色も暖か味を失ってきていました。この辺りは湿地帯で写真のような場所が多く淋しい景色です。
そんな湿地の景色を写真に収めていると空から一条の光の束が!「えっ!宇宙人?もしかしてお迎え?」何てことは当然なく、たまたま木々の間から光が差し込んだだけでした、残念です。
乙女高原をこえるとこのような林道がしばらく続くのですが、どうですこの淋しい景色。私は割合一人が好きですが、こう言った一人は心細くて嫌です!(笑)
そしてこの先からは黒平まで垂直距離で500mのダウンヒルです。
周りの山の頂を目の高さに見ながら眼下は絶壁です。川なんだろうな〜という水の流れがはるか下に見えるのには、よく登ってきたな〜と自分を褒めたくなる程でした。
幅は狭めでカーブの多い道は、落石も多く、そこそこに斜度もあるためスピードがでますから注意が必要です。カーブを曲がった先にバレーボール大の石が落ちているなんてことも幾度かありました。
写真の岩も大きくて凄い迫力でした!奥の自転車と比べるとその大きさがよく分かって貰えると思います。
なんか初めて見る形のダムですが、ようやく黒平まで降ってきました。路面も濡れていましたし、気を使いながらのダウンヒルは想像以上に疲れるものです。
途中分岐があるのですが本当に道を間違えなくてよかったです。と言うのも携帯の地図ではこの辺りは道が表示されないのです。山の中では文明の利器もお手上げってことで次回からは地図を持参します!
この頃には山間はだんだんと日の光が届きづらくなってきていまいた。4月終わりはまだ日が短いんですね。
私が読んだ本では黒平の集落からは昇仙峡まで降っているはずだったので、この時点ではまだ時間にもゆとりがあると思っていたんです。だって昇仙峡から甲府市内までずっと下りなのは知っていたからです。
でも黒平の集落からはもう一山登り . . . (泣)
太陽も勢いをつけて沈むように感じますし、辺りはどんどん薄暗くなっていくんです。街灯は一本もなく、気温もぐっと低くなっていきます。追い打ちをかけるようにここまで酷使してきた脚が売り切れペダルを回せなくなってしまいました。
山(峠?)を越えるためには何しろ歩くしかありませんでした。
「頂上まで着けば後は下り一辺倒でなんとかなるはず。」そうでも考えないと先に進めなさうそでしたし、もう4時を回っていましたから日の落ちるのも時間の問題です。
日が落ちたら身動きが取れないでしょうし、何しろ山の中なので道があっても車も通らない。飲み物もだいぶ前に底をつき、食事も昼過ぎにカップヌードル1個でしたからお腹も空いていました。
何時だったでしょう?ようやく頂上に着いた頃にはもう少しで太陽が山に隠れようとする頃でした。
ありがたいことに思っていた通りここからはずっと下り、途中カーブを曲がると50m程先に鹿が三頭道をふさいでいるなんてこともありました。すぐに林の中に隠れてしまいましたが、後になって熊でなくて良かった. . . と心から思いました。山の中ですし動物でてきて当たり前なんですね(泣)
無事に昇仙峡の夫婦木神社までたどり着いた時には肩の力がぬけて気が楽になりました。
余談ですが夫婦木神社の御祭神はイザナギの命・イザナミの命で、夫婦和合子孫繁栄のご利益があるそうです。男女のシンボルの形をした奇木、霊木が祀られていて、車の免許を取り立ての頃になぜか男同士でお参りしました(笑)
ぜひ今を盛りとときめく素敵なお二人にお参りしていただきたいものです。
写真奥の小さく見えるのは金櫻神社だったと思います。
昇仙峡は渓谷と奇岩で有名な景勝地です。シーズン中の天気のいい日なら雄大な岩山と谷を流れる清流が気持ちよく楽しめます。しかしこの時はシーズンオフの夕暮れ時、渓谷脇の国道ということもあり人影もほとんどなく薄気味悪く感じました。
暗い下りの道を無灯で甲府市内に向かいながら「なんでライト持ってこなかったかな?」と思いましたが後の祭りです。
輪行では自転車はできる限り軽い方がいいので、この日はライトを持たずに来てしまいました。こんなに遅くなるとは思いませんでしたから。やはりツーリングは何があるかわかりません。
甲府の市街に着こうという時夕闇に富士がきれいに見えていました。甲府からこんなに見えるなんて思ってもいませんでした。
3時には着いているはずだった山宮温泉に6時到着、もう何しろ先ずは食事です!空腹もありましたが、山宮温泉の食事はおいしかったです!
その後の温泉もまた疲れた体に染み入るようで格別です!苦労しないとこの喜びは味わえません。
ゆっくりしていたかったのですが最終のスーパーあずさは21:09甲府発なのです。19:30には山宮温泉を出なければなりませんでした(泣)
山宮温泉から甲府の駅までは30分ほど。
自転車をバラしての輪行準備に時間を取られましたが、無事にスーパーあずさに乗ることができました。
帰れてよかった . . . 。
途中山の中での野宿も考えましたが、何とか無事ですんでよかったです。
単独行はこれからもすると思いますが、経験を積んであんな怖い思いは二度としないようになりたいです、ほんと(笑)