「タイガーマスクは顔がばれない。かっこいいな・・・・。」
京都の小さいパン屋、セルフィーユの店長は時々社会福祉法人、いわゆる『子供の家』にその日に焼いたばかりのパンを持っていきます。
ところがパンは食べものなので玄関前に置いてそのまま去るわけにもいかず、職員の方に手渡しします。
この時住所や名前を書面に書く手続きがあります。
さらに顔写真入の身分証も出しますので正体はバレバレ。
「じゃあ、セルフィーユのパンを食べたお子さんが大きくなって この味だったなあって将来買いに来てくれはったらいいですね。」
「いや そんなん考えてない。見返りなんか要らんねん。(子供たちに)食べてもらうだけで(いい)。」
「・・せやのに入り口で名前書かな、アカンねん。ちょっと恥ずかしぃ。」
タイガーマスクになれない店長でした・・。