セルフィーユの”普通”1 | 向日市セルフィーユのブログ

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京都市西側に隣接する向日市のブランジュリ、セルフィーユより

パンのお知らせです。

これを書いているのはバイトのTなのですが バイトスタッフだからこそ不思議に思っていることを今日は書いてみたいと思います。


セルフィーユが京都に開店してからまだ一ヶ月も経たない頃、私ははじめてカスクートや食パンを買って仰天。

外車で乗り付けるマダムだらけの高級店グランディールや神戸の老舗某有名ベーカリーそこぬけ!!

しかもあきらかに合成添加物を使わない手作りの味でした。

・・・これはいいパン屋さんが出来たなあ~!


大工場で作られたパンやコンビニパンなど大量生産されているパン、チェーン展開している有名なパン屋さんでもあきらかにイースト菌以外のもの(イーストフードなど)も使ってすごく膨らませてあり比重がとても軽い、しかし保存料や酸化防止剤などが使われているパンはあまり食べたくないなあと思っていたので余計に嬉しくて、しばらくは通りかかるたびに セルフィーユの店内を注目していました。


ところがあるお昼過ぎレジには誰も居ません。


大丈夫だろうか?奥の工房にパンを作る人が居てレジにも対応してくれるのかなあ??


・・と思いながらドアから入ると自動ドアのチャイムと同時に「いらっしゃいませっ」と一流ホテルのフロントのような男声と「いらっしゃいませ~。」と柔らかで暖かい女声が聞こえてきました。


あ~よかったよ~、今日もパンが買えるよ~♪


きっと手作りパンだから目配りが行き届く範囲でスタッフも少数でお仕事されてるんだろう、工房スタッフ兼レジスタッフなんだ?と判った気になった私は次回は朝11時に出かけました。


・・パン全部売り切れてました~~~~!!見事にひとつもなかったです。

レジの人が謝ってくれましたが昼前にパンがなくなるパン屋??

私はこれは予約して買いにこなくてはいけない店だ!と確信したのでした。


何年かしてセルフィーユにバイトスタッフで雇われたとき、これらの話をしましたが

「おいしい?普通に作ってるよ。」

と店長。お客様に美味しいと褒められても同じように

「ありがとうございます。普通に作っているだけです。」

と答えているので、私が勝手に今回それを翻訳しようと思います。↓


前にも書きましたが店長は安全でいい材料をそろえること、パン釜の管理をすることなどがきっちり気配りできる人ですが天才肌なため自分では毎日それができるのが当たり前で言葉としては「普通に作っている」になるらしい。

また店長夫人は美的感覚に優れた人ですがこれまた本人には天才の自覚無し。季節感のあるデザートや食べやすい形のパンの成型などにかかわっています。


さてそんなセルフィーユですが、この前デパートから出店の話が打診されました。

が、店長が辞退しました。


「どうしてですか?! ○○屋でしょう? 今回も断ったんですか。」

「デパートで売ってたら店で売る分が作れないやん。それに誰が出店分の売り子するの。Tさんが行くか?一人じゃ休憩もできないらしいで。」

「・・むむ。それもそうですね。」


こうしてセルフィーユの普通のパン作りは続くのでした・・。