酪農関係が花形だった時代。

『自分も』とは思っていたんですけれど、なかなか難しくて……。

そんなときに当時の旭山の園長が急に亡くなられて、獣医に欠員が出たんです。

たまたま縁があって、就職することになった旭山。

そこには今まで出会ったことのない"異質な命"たちが待っていた。

「大学ではほとんど野生動物を扱ってませんでしたから。

確か一度あったかな、というくらいで。

それで実際、動物園に入って野生を扱ってみると、『こうも違うのか』と」驚きの連続の中で、どんどん野生動物たちへのめり込んでいく。