第17話「太一登場、サイバー・エンド・ドラゴンの一撃!」 | 東方自伝録

鮫島「――以上で私の話を終わります」


パラパラと同情じみた拍手が飛び交う。
数十分掛かった鮫島校長の話も終わりとなり、無事入学式が終わろうとしていた。


マッチョ「では、これにてデュエルアカデミア本校入学式を終わります」


――同日、オベリスク・ブルー寮前にて


八雲「すっげーー!! さすがはエリートクラスってだけはあるな(主に寮が)」


そこには、青い屋根が特徴の白を基調としたリゾートホテル風の寮があった。
辺りには、色とりどりの花畑が私たちを出迎えてくれた。


奈菜香「そうだね。さっき見てきたオシリス・レッドの寮とは天と地ほどの差があるね」


奈菜香の言葉どおり、オシリス・レッド寮は築40年のボロアパートという単語がぴったりと当てはまるくらいの外装であった。


伊織 「お前ら、浮かれすぎだ。入学したのがそんなに嬉しかったのか?」
二人 「「うん」」
八雲 「結局、俺なんとか仮合格だったわけだし……」
奈菜香「一瞬不合格だと思って、走馬灯が頭の中を過ぎったし……」
伊織 「あ、いや、俺が悪かった……」


――同日、ラー・イエロー寮前にて


八雲「ここがラー・イエローの寮かぁー」


お洒落なペントハウス調が特徴のラー・イエロー寮。
オシリス・レッドの生徒たちよりも優秀な生徒が集う場である。


奈菜香「中々いいんじゃない? 設備的にも」
伊織 「自分たちがオベリスク・ブルーだから言えることだな」
奈菜香「うっ……」
八雲 「これでもう大体のところは回ったか? 伊織」
伊織 「おいおい、まだひとつ大事な場所があるだろ?」
二人 「「???」」
伊織 「案内してやるよ。学園生活を楽しむための一番重要な場所をな」


――同日、購買部にて


伊織 「ここさ」
奈菜香「なるほど。デュエルアカデミアの購買部ね」
伊織 「ああ」


購買部。学園生活に欠かせない場所のひとつ。
菓子パンやパックなどを購入できる施設として世間に知られている。
ここでは、ドローパンというオリジナルの菓子パンが発売されており、今やデュエルアカデミアの名物である。
ちなみに中身はコロッケやピザなどで、1日1個だけ黄金の卵が入ったパンがあるらしい。
デュエルアカデミアの生徒たちはその黄金の卵パンを目当てにしているらしい。


八雲 「腹減った」
伊織 「そういえばそうだな。ドローパンでも食うか?」
八雲 「賛成!」
奈菜香「……ねぇねぇ、なんか店の前で人だかりが出来てるんだけど」
二人 「「ん?」」


奈菜香の言葉どおり、確かに購買部の前で人だかりができていた。
どうやら、デュエルを行っているらしい。


八雲 「面白そうだな、見ていこうぜ!」
奈菜香「またそうやって首を突っ込みたがる……はぁ」
伊織 「苦労が絶えないな、奈菜香も」


生徒A 手札4枚 LP:4000
フィールド:なし


生徒B 手札0枚 LP:4000
フィールド:『ビッグ・シールド・ガードナー』守備表示


 ビッグ・シールド・ガードナー
効果モンスター
星4/地属性/戦士族/攻 100/守2600
裏側表示のこのモンスター1体を対象とする魔法カードの発動を無効にする。
その時、このカードは表側守備表示になる。
攻撃を受けた場合、ダメージステップ終了時に攻撃表示になる。


生徒A「俺は魔法カード『パワー・ボンド』を発動!」


 パワー・ボンド
通常魔法
手札またはフィールド上から、
融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地へ送り、
機械族の融合モンスター1体をエクストラデッキから特殊召喚する。
このカードによって特殊召喚したモンスターは、元々の攻撃力分だけ攻撃力がアップする。
発動ターンのエンドフェイズ時、このカードを発動したプレイヤーは
特殊召喚したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。
(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)


生徒A「手札の『サイバー・ドラゴン』3体を融合!
    出でよ、我が僕。『サイバー・エンド・ドラゴン』!」
生徒B「なっ……!? 攻撃力4000のモンスターだと!?」


 サイバー・ドラゴン
効果モンスター
星5/光属性/機械族/攻2100/守1600
相手フィールド上にモンスターが存在し、
自分フィールド上にモンスターが存在していない場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。


 サイバー・エンド・ドラゴン
融合・効果モンスター
星10/光属性/機械族/攻4000/守2800
「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」
このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。


生徒A「『パワー・ボンド』の効果で融合召喚したモンスターは攻撃力が2倍になる。
    つまり、『サイバー・エンド・ドラゴン』の攻撃力は8000!!」
八雲 「すっげーー!! 攻撃力8000かよ!?」


サイバー・エンド・ドラゴン 攻4000→8000


生徒A「『サイバー・エンド・ドラゴン』で『ビッグ・シールド・ガードナー』を攻撃!」


サイバー・エンド・ドラゴン 攻8000 VS ビッグ・シールド・ガードナー 守2600


生徒B「だけど、残念だったな! 俺のモンスターは守備表示だ! よって、ダメージは受けない。そして、『パワー・ボンド』の効果で融合召喚したモンスターの元々の攻撃力分だけダメージを受けてもらう。『サイバー・エンド・ドラゴン』の元々の攻撃力は4000。これでゲームセットだ!」
生徒A「何を言っているんだ、お前は? 『サイバー・エンド・ドラゴン』には守備表示モンスターを攻撃したとき、そおの守備力を超えていれば、その数値分だけダメージを与える貫通効果を持っているんだよ!」
生徒B「なん……だと……」


 サイバー・エンド・ドラゴン
融合・効果モンスター
星10/光属性/機械族/攻4000/守2800
「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」+「サイバー・ドラゴン」
このモンスターの融合召喚は、上記のカードでしか行えない。
このカードが守備表示モンスターを攻撃した時、その守備力を超えていれば、
その数値だけ相手ライフに戦闘ダメージを与える。


「――エターナル・エヴォリューション・バースト――」


生徒B「ぐわあああぁぁぁ……!!」


差分ダメージ5400
生徒B LP:4000→ 0


生徒A「これで俺の勝ち。お前のドローパンは頂いてくぜ? あと、俺の名は杉並太一(スギナミ タイチ)だ。覚えておきな」
生徒C「すっげー! これで6連勝だぜ!」
八雲 「すっげーなあいつ」
伊織 「杉並太一か……どっかで聞いたことのある名だな。忘れたけど」
八雲 「なぁなぁ、俺とデュエルしようぜ、太一」
太一 「お、挑戦者か。いいぜ、ドローパンを賭けてデュエルだ!」
八雲 「いいぜ!」

二人「「デュエル!!」」


八雲 LP4000(先攻)
太一 LP4000



~あとがき~


最近少し風邪を引いたゼロです(・∀・)


どうでもいいけど、『サイバー・ドラゴン』は確かに強すぎだったと思う。

でも太一のデッキにはサイドラ3枚積みだけど。


実は『サイバー・エンド・ドラゴン』より、『サイバー・ツイン・ドラゴン』のほうが好きなんだ……。


次回は太一VS八雲のデュエル


もう結果が予想できるって? 残念だが、八雲には主人公補正なんてチャチなもんありゃしないんだよw