知覚動詞は人の感覚である、見る(see)、聞く(hear)、感じる(feel)を表現するための動詞です。

 

一般的な動詞の場合、今まさになにかをしているときには、現在進行形 ~ing を使います。一方で、知覚動詞は、現在起こっていることでも、進行形にしない場合があります。これは知覚動詞が、文意によって動作動詞と状態動詞という2つの場合を取れることから来ています。

 

動作動詞とは「歩く」、「走る」などの動作を表す動詞で、状態動詞とは「好き」、「嫌い」などの状態を表す動詞です。動作動詞は、「歩いている」など具体的な動作を行っていることを、進行形で表現しますが、「好き」などの状態動作は動作を伴わないため進行形で表しません。

 

 

知覚動詞で進行形を使わない場合

 

知覚動詞で進行形を使わない場合「なにかが臭っている」など、意識せずに知覚することなどを表す場合には、通常進行形では表しません。これは動作を表すのではなく、その状態を表している状態動詞として使われているためです。

【正】I (can) smell the ocean air!

【誤】I’m smelling the ocean air!

   海の匂いがする

 

【誤】Are you hearing the noise?

【正】Can you hear the voice?

   あの声が聞こえますか

 

 

知覚動詞で進行形を使う場合

 

一方で、意識的に「匂いをかぐ」などの動作を行うときには、進行形を使って表します。このときの知覚動詞は、動作動詞として機能していて、まさにその行為をおこなっているためです。

▸ She is smelling the flowers.

 彼女は花の香りを嗅いでいる

 

▸ Tom is tasting the wine.

 トムはワインを試飲している

 

 

知覚動詞の例文

 

▸ I feel tired standing up. 

 立っているのに疲れている

 

▸ I am feeling good.

 気分がいいです