⑩最後の日

彼はもうすぐ東京に行くと行った。

就職が決まったと。だから彼女は作らないと。

それでも私を彼女にしてとコリもせず
また言ってみたりした。


2度目に家に来たとき、これが最後になった日。

なぜ夜中でも私が電話をして会いたいと言えば
バイクを走らせ会いに来てくれるのか聞いてみた。

期待して聞いてみた。


彼女のいない今なら少しは私も
期待していいのかな。


でも、彼は、わからないとしか言わなかった。



もうだめだ。



私には彼氏がいる、
彼とはっきりさせても逃げる場所はある。



今思えば自分勝手かもしれないし

少し仕返しをしている気分だったのかもしれない。

今の私なら彼氏がいること

ゼッタイ言わなかったのにな。


彼氏がいるから言えた言葉。


「東京に行ってしまうなら
最後に私を。」


やっと。
やっと。この時がきた!


と思ったのに。


裸のまま途中で止めた彼に
言われた言葉が、


「やっぱり友達にしか思えない」だった。



私がその時言った言葉が
「そうなんだ。早く言ってよね」だった。


その時は本当にそう思った。


彼氏がいるし、そんなことで傷つかないと思った。

これで吹っ切れた。

もう連絡するのは止めようと決めた。


本気で決めた。

これでやっと諦められる。




忘れることができる。          はずと。