真珠は大自然の恵み。とはいっても、天然で出来る真珠は真珠層が均一でなかったり、いびつだったりして宝石価値の高いものがなかなか採れないのが難点でした。
1893年にわが国で、貝の異物を人工的に入れて貝に天然真珠と同じ形成作用を起こさせる、養殖真珠の技術が開発されました。以後、形、大きさ共に美しい日本を代表する宝石として海外に輸出され続けています。
現在、市場に出回っている真珠はほとんどが養殖で、日本は世界の養殖真珠の大半を産出しています。
◎種類◎
①海女が採った天然貝に核を挿入して海に沈め、真珠層が出来るのを待つ方法。
②貝(アコヤ貝)そのものを稚貝から母貝に育てて養殖する方法。ですが、天然真珠と比べ、もとになる異物(核)が自然に入ったものか、人工的に入れたものかという点が違うだけで、真珠の形成そのものは同じですから、外観上は専門家でもわからない場合がほとんどです。
養殖真珠は種類によって次のように分類されます。
[アコヤ真珠]
アコヤ貝を母貝として日本ではほとんどがこの種類のため、南洋玉にたいして一般に「和玉」と呼ば れています。
[南洋真珠]
真珠層を形成できる貝は約30種類くらいあると言われていますが、その中で最も大きいのが南洋で採れる白蝶貝です。アコヤ貝の養殖で真円の真珠を作る方法が軌道に乗るや否やその技術を応用し、昭和3年、セレベス島の近くの島で大粒の真円真珠を生みだしたのが始まりです。南洋真珠には加工をほどこさないため年月が経っても品質が変わらないことが根強い人気となっています。
[黒蝶真珠]
母貝は黒蝶貝。孔雀の羽根のような色の最高級品は「ピーコック・グリーン」と形容され憧れを集めています。なにしろ、南洋真珠の二割弱、アコヤ貝真珠の1.0パーセントしか採れない稀少性が高値を呼んでいます。わずかな生産量の80パーセントがタヒチ、フィジーの近海で養殖され、日本でも沖縄で養殖場として産出されています。
[淡水真珠]
母貝はイケチョウ貝やカラス貝で琵琶湖や霞ケ浦で生みだされていました。核を使わず、別のイケチョウ貝の肉片を入れるのが他の養殖真珠と違うところです。一つの貝に20~30片も入れることが出来ますが、平べったいものや米粒のような変則的な形をした真珠です。最近は中国での生産量が中心で、色はピンク、ブラック、シルバー、クリーム、グレー、ゴールド、イエローなど実に多彩です。
ちよっと贅沢、ちよっとオシャレな宝飾文化のメッセンジャーをめざして・・・