ある倍率で対物ミクロメーターの3目盛りが接眼ミクロメーターの10目盛りと重なる時、その倍率で観察した細胞の長径は22目盛り分でした。細胞の長径は何μmか?
[解説]
この問題を図で表すと下のようになります
光学顕微鏡において対象物の大きさを測るためには、まず対物ミクロメーターによって接眼ミクロメーターの1目盛りの大きさを決める必要があります。
対物ミクロメーターの1目盛りの大きさは1/100mmつまり10μmと決まっています。
このことは問題文に記載されている場合とされていない場合があるので、覚えておきましょう。
今日の問題の場合、対物ミクロメーターの3目盛りが接眼ミクロメーターの10目盛りと重っているので、接眼ミクロメーターの1目盛りの大きさをXμmとすると、
3(目盛り) x 10(μm) = 10(目盛り) x X(μm)
となるので、接眼ミクロメーターの1目盛りの大きさはX=3μmとなります。
細胞の長径は接眼ミクロメーターで22目盛り分なので、求める大きさは、
22(目盛り) x 3(μm) = 66μm
となります。
では何故このような面倒くさい事をするのでしょうか。
長さを測るには、対象物の上に目盛りを乗せなくてはいけません。
しかし、対物ミクロメーターを対象物の上に直接乗せて顕微鏡で観察すると目盛りが隠れてしまいます。
したがって、接眼ミクロメーターを使用して測定しますが、対物レンズの倍率によって接眼ミクロメーターの目盛り大きさが変わってしまいます。
そのため、その倍率での接眼ミクロメーターの1目盛りの長さを計算しなくてはならないのです。
このような接眼ミクロメーターと対物ミクロメーターをつかっての問題は頻出ですので、手順をきっちりとマスターしておきましょう。
①接眼ミクロメーターと対物ミクロメーターが何目盛りで重なるか調べる。
②接眼ミクロメーターの1目盛りの大きさを計算する。
③対象物の大きさを接眼ミクロメーターで測る。
この手順を守れば基本的はどの問題も解けますよ。
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