まずかなりの銘柄で起こっている決算後の下落ですが、個人的に思うのは1年前から株価上昇している銘柄の調整だと思います。

例えば1年前に1000円だった株が現在2000円だとします。

業績的には1年前の決算で売上も利益も2倍だったとします。

そして最近の決算で来期の業績が今年と同じぐらいの予想で自社株買いやら増配やらの+@がなかったとします。

これで決算で株価上昇を期待しても無理だと思います。

今の2000円の株価の中には来期も2倍とはいわないまでも1.5倍以上の伸びを期待を織り込んでいるでしょうし、再来年も今年と変わらずなら一過性の伸びなのか?(買収やら円安やら)と不安から今年1.33倍伸びている企業より株価は低迷すると思います。

通期決算で主にみられるのは来期の業績期待であり、今期が予想通りでもそれは株価には織り込まれていると考えるべきだと思います。

つまり株価が1年前から上がっているのであれば今期の好業績は当たり前で、それを織り込んでの株価上昇だった訳なので、来期も好業績予想を出さないと株価が下がるのも質全と思います。

 

分かりやすく評価を◎買い 〇保持 △保持か売却か様子見 ✕売却予定で評価していきます。

 

三菱商事 △OR✕

来期通期の業績は純利益予想だけ発表。

24年3月期より純利益ー1.5%の予想。

25年、26年の通期予想も冴えないのをみると自社株買い、上方修正出さないと株価の上昇は期待しづらい。

今後も自社株買いはするだろうけど時価総額が上がりすぎて5000億の自社株買いでも4%の買いにならなくなってきている。もはや自社株買いをしないと株価維持できなくなってきているかも。

バフェットさんの買い増しか売り越し発言が今後の株価を決めそうだが、なにもなければ大幅上昇は見込みにくそう。

ニッケル減損した住友商事はもっと株価維持が厳しそう。

 

三菱UFJFG 〇OR△

24年3月期の経常利益が前期比2倍超まで増えたが前期が悪かっただけ。

ただ経常利益推移が22年1.5兆、23年1兆、24年2.1兆、

以後はコンセンサスでは25年2.1兆、26年2.2兆と順調。

配当も41円から50円に9円増配予定。

配当利回り3.2%でPBR0.93と1倍割れ。

株価は1500円割れで買えれば長期で保有できると思う。

基本的に銀行はインフレ銘柄なのでインフレが継続しそうかどうかで判断したほうが良さそう。

 

三井住友トラストHD 〇

23年10月にベア投信の評価損を1150億計上して数字がややこしくなっているが、現在保有している上場企業株を長期的には売却して0にする予定だがすぐに売るには額が大きすぎるので各企業に保有分を買い取ってもらうなどの株価対策込みで売却に10年とかの時間を要する。その間に株価下落の可能性があるのでベア投信で一部リスクヘッジしている。ベア投信は決算書の勘定科目が違うので最近の日経平均上昇でのベア投信の損失処理をしただけ。

実際は損してる訳でもなく簿記上だけの問題。

利益の推移は22年は1690億、23年は1910億、24年は790億(+1150億で1940億)、25年は2400億(予定)となっている。

累進配当制で24年3月の年間配当は110円。25年3月の年間配当は135円+記念配10円で145円予定となっている。配当利回りは3.78%+記念配0.28%=4.06%になっている。

年内の株価予想は4000円は厳しそうだがそこを目指す動きになると想定。

 

日本製鉄 ✕

米USスチールの2兆円での買収が米大統領選絡みもあって難航。

USスチール買収で難航しすぎるとどっかで追加費用発生する可能性はリスクとしてある。

純利益が23年7387億、24年5878億、25年3000億(予想)となっている。

売上が落ちているわけではないので在庫評価損が進んでいる模様。

鉄鉱石価格が去年12月から下落しているのが要因のようで、会社予想としては今後鉄鉱石価格の下落を想定しているもよう。

日本製鉄の事業として材料を買ってきて、溶かして鉄板にして自動車会社などに売る商売。

材料の鉄鉱石や原料炭の購入は為替も影響するし(基本的に円安デメリット企業)、1兆円分の鉄鉱石を保有して鉄鉱石の国際レートが1割下がれば評価損を1000億計上しなくてはならない。

ENEOSとかの石油会社と似たような形態。

このままだと純利益が落ち込んでいるので配当が半分になるぐらいの減配になる可能性は高い。

あるとすれば中間発表ぐらいの次期だと思うが配当半分になる発表でれば1割以上株価下落してもおかしくないと思われる。

鉄鉱石は中国の景気に影響するのでそこを見込んでの業績予想だとすれば株は当分買いにくいと考える。

 

トレイダーズHD △

みんなのFX運営。基本はFX事業。

ネット系の株が主体の証券会社はSBIか楽天にいつか集約されていくと思われる。

FXはスプレットを0にするのは今のところ難しそうだし、手数料引き下げ合戦は過度に起こりにくいと思う。

ただ事業形態が新規客獲得しての手数料メインなので将来への大きな期待が描きにくい。

業績自体は過去5年順調に伸びているが、新規客がずっと増えるとも思えずどこかでじり貧になりそう。

為替が円高に進みだしたら業績悪化する可能性が出てきそうに思える。

 

シェアリングテクノロジー ◎OR〇

住まいのトラブル対応のマッチングサイト運営。

生活110番事業として、蜂の巣の駆除、害獣駆除、カギトラブル、雨漏り、草抜き、アンテナ・電気工事、水道トラブルなど住まいのトラブルを客と加盟店をマッチングさせる事業。

どんどん加盟店を増やして、とりあえず困ったら生活110番に電話しようなることを目的にしている。

加盟店登録しているのでおかしなボッタクリ率も減るのではないだろうか。

こういう事業は先に便利屋として名前を売った方が圧倒的に有利なので今後は広告費にもっとお金を掛けだすと思われる。

スマホに生活110番の番号を登録でもさせれば勝ったも同然だと考える。

配当を9月の期末から開始。15円の予定。今の株価534円で利回り2.8%。

決算で株価40円ほど下落したが気にするレベルでもなく株価500円割れたらナンピン検討する。

 

エヌピーシー △

太陽電池装置メーカー

米太陽電池装置メーカーのファーストソーラーとの取引が主。

ファーストソーラーは地面設置型の格安ソーラーを得意としている。

曲げたりできるフィルム型のペロブスカイト型太陽電池で強み。

ペロブスカイトの材料はヨウ素(昔怪我などの患部に使ってた赤チンの材料)で地下資源として日本国内でも天然ガスなどと一緒に採取できる。K&Oエナジー、伊勢化学工業などが採取企業として有名。

遠くない未来に来る太陽パネルの大量廃棄に対して、太陽パネルのリサイクル事業も行っている。

最近はパネルの部品が良く売れているようで売上は減っているが利益率は上がっている。

売上が期末に偏りやすい傾向がある。

リスクとしては、もしトラ。

石油産業とのつながりが強いトランプさんが大統領になったら補助金やら政策的に化石燃料押しをする可能性は高い。

株価的にはPER20倍近いし下がるリスクも結構あるように思える。

 

 

楽天グループ、AZ-COM丸和、GNIグループは別紙記載。