2015年製作/106分/PG12/アイルランド・イギリス・アメリカ合作 原題:Sing Street
昨今、こんなに爽やかな青春映画があっただろうか?って思うような映画。
世代的にスタンドバイミーには思い入れが深く、リバー・フェニックスは永遠のアイドルなんだけど、
まさかこの年になって、そのスタンドバイミーに匹敵するような青春映画に出合えるとは思わなかった。
時代は1985年のアイルランド・ダブリン。
大不況で、家庭内にもその波は押し寄せ、主人公のコナーが新しい高校に転校するところから物語は始まる。
そこで年上の女の子を好きになり、彼女を振り向かせるためにバンドを組むことになるのだが…といった、どこにでもあるようなストーリー。
なのに抜群の音楽センスで、とんでもなく魅力的な映画に仕上げたジョン・カーニー監督の力量ったらスゴイ!
前作である、ONCE ダブリンの街角でも、はじまりのうたも、名曲揃いで素晴らしいのだけど、
監督は元々ミュージシャンだったと聞いて、そのセンスに納得。
劇中、あらゆるところで流れる80年代ミュージック、登場人物たちのファッションにヒロインのメイク、そして街並み。
あの時代のアイルランドの空気感を完全に再現していて、タイムスリップしたかのよう。
そして、ヒロインの女の子がめちゃくちゃ可愛い!遠い昔、テレビでこんなカッコいいお姉さん見たよなーって感じ。すっごく魅力的。ちなみに演じているルーシー・ボイントンはその後、ボヘミアンラプソディーでフレディ・マーキュリーの恋人役に。大出世!
ここからちょっとネタバレ。
この彼女を振り向かせるために結成したバンドは、初心者から始めるから演奏は下手なんだけど、
なぜか最初から、彼らの作る曲は名曲ぞろい。楽曲がめちゃくちゃいいのです!そしてコナー、めちゃくちゃ歌が上手い(笑)。
仲間と試行錯誤して曲やミュージックビデオを作っていく過程の苦悩と楽しさ。
楽器と声を重ねて自分の作った曲を奏でるワクワク感。音楽の醍醐味がすべて詰まっているかのよう。
もちろんこの年代特有のほろ苦いエピソードもたくさんあるのだけど、それを凌駕してしまうほど、映画全体がキラキラしている。
この映画の最後に残るのは、希望と多幸感。ひたすら美しく、そして羨ましい。
また、コナーにはロック好きなお兄さんがいるのだけれど、実は彼が影の存在として、コナーの光をひときわ際立たせている。
最後のお兄さんの言葉、行動には落涙。青春時代をとうの昔に過ぎ去ってしまった世代として、
このお兄さんと自分を重ね合わせる部分も多くて身に染みるし、
また、お兄さんがいるからこそ、コナーが夢を追いかけられることも理解できるから、救われた気分にもなる。
この映画を観たのは2016年だったけれど、未だにサウンドトラックを頻繁に聴いてしまうほど、大好きな映画。
若い世代にはド直球で刺さると思うけれど、その世代を過ぎた人にも何かしらの痕跡を残してくれる映画だと思う。
個人的点数 90点
Amazonプライムで観られます。
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監督の過去作も。
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