古代に回帰できない糖質制限食 | 裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

裏宇宙からの遺言 -悟りと覚醒のプログラム-

道の道とすべきは常の道にあらず。名の名とすべきは常の名にあらず。無は天地の始に名づけ、有は万物の母に名づく。

糖質制限カルトがよく言うセリフがある。
「先住民族のエスキモーは、肉しか食べないのに、癌の発生率が低いのです」

エスキモー (イヌイット) は確かに肉食だが、生の肉が多い。
内臓、皮、軟骨もよく食べる。
食養法で言うところの 「全体食」 である。

だからバランスは損なっていない。
しかも、生のまま食することが多いため、ビタミン、ミネラル、酵素も豊富に含まれている。

野菜や穀物を食べなくても、必須栄養素を補うことが出来たわけだ。

つまり、糖質制限の信者が、うまいうまいと食ってる肉とは根本的に異なる。
悪質カルトはそんな大事なことを隠して、阿漕な布教活動に走っているのだ。


さて、高雄病院の江部康二ドクターの基本スタンスは、
「長期に及んだ狩猟・採集時代の人類本来の食生活を目指す」
というものらしい。

MEC食の渡辺信幸ドクターも、よく似た発言をしている。


原始時代の人々は、山や野原を走りまわる野生動物を狩って、食していた。
その野生動物たちの餌も、やはり自然界に自生する植物、または他の動物や昆虫などである。

だが、現代の食肉の殆どは畜産だろう。
放し飼いならともかく、多くのケースで、人間の手で配合した餌を食べているのだ。

当然、家畜の動物たちの体質・肉質はその影響を受けている。

魚介類に喩えれば、分かりやすいかもしれない。
同じ種類の魚でも、生まれ育った海が異なれば、味も違ってくる。

天然物と養殖物でも、やはり味が違う。
もちろん、原因は餌だけではなく、運動量も含めた総合的な環境が影響している。

しかるに獣肉はどうだ?
家畜という点だけでも、原始時代と大きく異なる。
まして現代の畜産業は、ブロイラー、ホルモン剤、抗生物質など、人間の知恵による手がかかっているものが多い。

故に、「人類本来の食生活を目指す」 というスローガンが本気ならば、ジビエ料理を中心にすべきである。
もし牛肉ならば、草だけを食べて育った牛だ。
それが最低限の条件だろう。

調味料や料理方法も厳しく制限し、原始時代の人々のやり方に近付けるべきだ。
巷の糖質制限指導者たちは、その点をどう考えているのか?

MEC食の渡辺信幸ドクターは、
「私は夜たっぷり食べます。日中はお腹が空かないので、朝はほとんど食べず、おなかがすいたらコンビニでチーズやベーコン(焼豚、チキンを買い、昼もそんな感じです」





コンビニ食かよ…。笑



では、ビタミン摂取量は、どうなるだろう?
糖質制限食には様々な流派があるが、糖質が多い野菜と、少ない野菜を区別する人が多い

糖質が少ない葉野菜だけを食べろと。
糖質が多い野菜や果物は避けなさい、と。

そんなやり方では、食が著しく制限されることになる。
実行者の生活環境にもよるが、ビタミン不足のリスクがある。

そこでサプリメントを勧める人もいるが、それ自体、人類本来の食生活には程遠い。笑

断わっておくが、私はサプリメントを否定する者ではない。
ただ人類本来の食生活を目指す人たちが、サプリメントを代替品として勧めるのは矛盾だ、と言ってるに過ぎない。

そもそも原始時代の人類は、短命の人が多かったし、知能という点でも猿の延長線上である。
文明人へと進化したのは、農耕が盛んになってからだ。

したがって、人類本来の食生活を目指すことのメリットがどこまであるのか疑わしい。
科学的根拠が不足し過ぎている。

しかも、短命の原始人さえ、獣肉や魚介類ばかり食べていたわけではない。
野草、野菜、穀物、そして木の実や果物も食べていた。
果物は糖分が多い。

つまり、厳格なスーパー糖質制限食と比較すれば、原始人の方が炭水化物や糖分の摂取量が多かった可能性も考えられる。


MEC食の創始者にして、こくらクリニック院長の渡辺信幸さんが語った。

「私の御先祖様は700万年前にアフリカで誕生しました。アフリカが全ての人類の発祥地です。もちろん狩猟民族です。
 世界的に農耕がはじまったのはたった一万年前ですから、私の身体はまだまだ農耕には適応できていません。日本でも農耕の歴史は僅か3000年程です」


身体軸ラボ というブログでも、農耕の歴史は短いと主張し、糖質制限を推奨していたが、こんなものが果たして科学的な根拠と言えるだろうか?
無茶苦茶な暴論である。



もし原始人が完全肉食だった場合は、一万年 (日本における3000年) は確かに短すぎる可能性がある。
何故なら、肉しか消化吸収できない身体構造だったことを意味するからだ。

そこから植物食も消化できる体になる為には、相当な歳月を要するかもしれない。

だが、我々の祖先は、植物性のものも食べていた。
狩りは常に失敗する可能性があるため、植物性の食料も備蓄していたことが考古学的に証明されている。

(人類が火を使い始めてからは)肉食が多くなったとはいえ、植物性食品もちゃんと消化吸収できる身体システムだったのである。
ならば、一万年という歳月は決して短いとは言えない。

まして近代の進化生物学や分子遺伝学では、ごく短期間に生命体が進化する実例が多く見つかっている。

人間においてもヨーロッパやアフリカの一部の人々が、数千年をかけて牛乳を消化できる体へと変化した。
高地に住むチベット人は、高山病に罹らないように遺伝子レベルで変化。


糖質制限の推奨者の中には、「長寿の人は肉好きな人が多い」 と言う人がいるが、肉ばっかり食べてたわけじゃあるまい。笑
ご飯や穀物などもバランス良く摂取していた人が多いだろう。


ハードボイルドなキンピラ
やっぱり男は、キンピラゴボウよ。


沖縄はかつて日本一の長寿県だった。
だが、沖縄の男性の平均寿命が26位に落ちた時、いわゆる26ショックが走った。

肝疾患やCOPDによる死因が急増し、肥満率も全国ワーストになってしまった。

戦後、沖縄県は全国に先駆けて食生活の欧米化が進んだ
米軍の統治下でもあったし、60年代からは加工肉の輸入も加速した。

故に、寿命が縮まったのは、動物性たんぱく質や脂質の過剰摂取が原因だという説が根強い。
だが渡辺信幸ドクターは、「食の欧米化ではなく、食の本土化が原因」 と指摘した。

沖縄の伝統料理には豚肉料理が多い。
その点だけを見れば、昔から動物性たんぱく質の摂取量が多かったと言える。

だが、沖縄の豚肉料理は、徹底的に煮込んで、油分を落としている。
もちろん煮込んだだけでは脂身は無くならないが、多くの油分が抜けることも事実である。

沖縄の肉料理は本来、そういうものが多かったのに、欧米化が進んでからは油脂が多い加工肉の消費量が増えた。

その変化が長寿ナンバーワンからの転落や肥満率ワーストの原因だとするのは、かなり辻褄が合う。
次回の記事 で詳しく検証しよう。



エンライトさんが2016年7月23日に発表した記事を再アップしました。
代理人さくらも、糖質制限テーマで記事を書いてみました。
「ジーナたんが、またしても情報操作を・・」