◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
   トピックⅠ 海外に住んでいる被扶養者の認定
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

被扶養者になれるかどうかのお問い合わせは多いのですが、


今年の4月より
被扶養者の認定基準に「国内居住」の要件が追加されました。

 

まず、被扶養者の基本的な認定条件を確認した後、
海外に住んでいる方の被扶養者認定条件についてチェックしていきましょう。

 


□被扶養者になれる方

最初に被扶養者になれるかどうかの基本的な確認をしていきます。

 

 ●次の(1)および(2)の要件を満たす方

(1)被扶養者の範囲
 ・主として被保険者の収入により生計を維持されている75歳未満の方
 ・3親等内の親族で

 

【被保険者と同居でも別居でもよい方】
   ①配偶者(内縁関係も含む)
   ②子(養子を含む)、孫
   ③兄弟姉妹
   ④父母など直系尊属

 

【被保険者と同居が条件の方】
   ①上記以外の3親等内の親族
   ②配偶者(内縁も)の父母および連れ子

 

※75歳以上は後期高齢者医療制度の被保険者となるため被扶養者になれません

 

(2)被扶養者となるための収入条件
【同居の方】
対象者の年間収入が130万円未満
(60歳以上または障害者は180万円未満)
         +
被保険者の収入の2分の1未満であること

 

【別居の方】
対象者の年間収入が130万円未満
(60歳以上または障害者は180万円未満)
         +
被保険者の仕送額がその対象者の年間収入を上回ること

 

被扶養者の範囲図は
「協会けんぽ」のホームページでご確認ください。
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat320/sb3160/sbb3163/1959-230

 


□令和2年4月以降の被扶養者認定

令和2年4月より、被扶養者の認定基準に
「国内居住」の要件が追加されました。


そのため、海外に住んでいる被扶養者は
これまでは被扶養者として認定されていましたが、
今後は原則として被扶養者とは認定されないこととなります。

 

なお国内居住の確認は、住民票で確認することになっています。

 

ただし『例外的に認定される者』として
「日本国内に住所を有しないが
渡航目的その他の事情を考慮して、日本国内に生活の基礎があると
認められるものとして厚生労働省が定めるもの」
に該当する方は、海外に住んでいる場合であっても
被扶養者として認定されます。

 

具体的には
(a)外国において留学する学生
(b)海外に赴任する被保険者に同行する者
(c)観光、保養またはボランティア活動、その他
   就労以外の目的で一時的に海外に渡航する者
(d)被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との
   身分関係が生じた者
(e)その他、渡航目的や事情を考慮して
   日本に生活の基礎があると認められる者 (個別判断)

とされています。


□海外に住んでいる被扶養者の書類
上記の「被扶養者になれる方」であり
現在、海外に住んでいる被扶養者の方の手続きには
別途、添付書類が必要となります。

 

【共通】
1. 現況申立書
続柄、収入額等を記載したものを作成
様式が日本年金機構のホームページにあるため、そちらを使用。
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/taisetu/2020/202003/20200324.files/09.pdf

 

2.身分関係の確認
・被保険者との続柄が確認できる公的証明書
 例:戸籍謄本、戸籍抄本、住民票(続柄印字あり)等
・同居の場合は、同居がわかる公的証明書
 例:住民票(世帯全員)

 

3.生計維持関係の確認(別居の場合)
・扶養される方の収入証明
 (年間130万円未満、60歳以上または障害者の場合は180万円未満)
 例:非課税証明書、勤務先の収入証明書 等
・仕送額の確認
 (被扶養者の年間収入が仕送額未満)
 例:振込依頼書、振込先の通帳のコピー 等

 

4.生計維持関係の確認(被保険者、被扶養者ともに海外で同居の場合)
・扶養される方の収入証明
 (被扶養者の年間収入が被保険者の年間収入の2分の1未満)
 例:非課税証明書、勤務先の収入証明書 等
・同居がわかる公的証明書
 例:住民票(世帯全員)

 

なお、書類が外国語で作成されているときは
翻訳文をつけ、その翻訳文に翻訳者の署名をする必要があります。

 

また、どの海外特例要件に該当するかで個別に必要な書類があります。

(a)外国において留学する学生
  海外へ留学する子などが該当となります。
  【確認書類】ビザ、学生証、在学証明書、入学証明書 等のコピー

 

(b) 海外に赴任する被保険者に同行する者
  被保険者が会社の転勤命令等で海外へ赴任することになり、
  それに同行する家族が該当となります。
  【確認書類】ビザ、海外赴任命令書、
              海外の公的機関が発行する居住証明書 等のコピー

 

(c) 観光、保養またはボランティア活動、その他就労以外の目的で
  一時的に海外に渡航する者
  観光、保養、ボランティア等で一時的に海外に行く場合であって
  就労を目的としないものが該当となります。
  【確認書類】ビザ、ボランティア機関の証明書 等のコピー

 

(d) 被保険者が外国に赴任している間に当該被保険者との身分関係が生じた者
  被保険者が海外に赴任中に結婚した場合や
  子供が生まれた場合などが該当となります。
  【確認書類】出生、婚姻証明書 等のコピー

 

以上のように令和2年4月より、
海外に住んでいる被扶養者の認定は原則認められなくなり
例外的に認められる方についても確認書類が必要となります。

 

被扶養者における国内居住要件の追加について // 日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/oshirase/topics/2020/20200121.html

 


□その他の注意点

 

家族が日本に住んでいる場合であっても
一時的だと判断された場合は、被扶養者とはなりません。

 

・海外に住んでいる家族が「医療滞在ビザ」で来日した場合
・「観光・保養を目的とするロングステイビザ」で来日した場合
  (富裕層を対象とした最長1年のビザ)

 

このような家族については、日本に滞在していたとしても
被扶養者としては認定されません。

また配偶者においては健康保険の被扶養者だけでなく
国民年金第3号被保険者としても認定されない点にも注意が必要です。