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   トピックⅠ 外国人雇用
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労働力人口が減り、今後の日本の労働力を支えていくために
外国人の労働力も必要となってきました。

そのため、平成31年4月より在留資格が拡大され
「特定技能」の資格が増えました。

 

今後、今まで以上に外国人を雇うケースが増えてくる可能性があることから
今回は外国人を雇い入れる際の注意点について確認していきます。

 


□ 外国人の就労

 

日本では、外国人が在留するにあたり
『出入国管理及び難民認定法』(以下、「入管法」といいます)
で定められた在留資格の範囲内において活動を認めています。

 

現在 在留資格は30種類あり、そのいずれかに該当しなければ
就労したり学んだり暮らしたりすることができません。

 

外国人が日本で就労する場合には、
就労が許可されている「在留資格」が必要となります。
会社はその在留資格を確認することにより
就業させられる業務が決まってくる、ということです。

 

現在の在留資格30種類のうち、就労の可否について考えると 
次の3種類に分類されます。

 

(1)就労活動に制限のない資格
「永住者」「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」

 

(2)在留資格に定められた範囲内で就労可能な資格
「外交」「公用」「教授」「芸術」「宗教」「報道」
「高度専門職」「経営・管理」「法律・会計業務」「医療」
「研究」「教育」「技術・人文知識・国際業務」「企業内転勤」
「介護」「興行」「技能」「技能実習」「特定技能」「特定活動」

 

(3)原則として就労が認められない資格
「文化活動」「短期滞在」「留学」「就学」「研修」「家族滞在」

 

この在留資格は「在留カード」に記載されていますので、
外国人を採用する前の面接の際には、
必ず在留カードの在留資格を確認してください。

 

なお、(3)の「留学」「家族滞在」の資格であっても
入国管理局で「資格外許可」を受けた場合には、
1週間に28時間まで就労することが可能です。

 


□ 外国人を雇い入れる際の手続き

 

基本的には、日本人も外国人も雇入れるための手続きは一緒です。
ただし外国人の場合、一部追加で作成が必要な書類があります。
また、事前に確認しなくてはいけない事項があります。

 

(1)在留カードの確認
採用面接の際に必ず、在留カードを確認しましょう。
在留資格と就労する仕事の内容があっているのか、
在留期間は切れていないのか、等を確認してください。

 

また、「留学」「家族滞在」の資格を持った方を雇入れる際には、
資格外許可を取っているかどうかの確認も必要です。
これは在留カードかパスポートに証明がついていますので
そちらを提示してもらい確認してください。

 

(2)保険加入の手続き
正社員と同様もしくは、
正社員の4分の3以上の労働時間・労働日数がある方については、
通常の労働者と同じく、社会保険・雇用保険ともに加入となります。

 

労働時間等は正社員の4分の3未満であり
1週間の所定労働時間が20時間以上で
引き続き31日以上雇用の見込みがある方については、
雇用保険のみ加入となります。

 

上記以外の方は労災保険のみ加入となり通常は手続き不要ですが、
外国人の方については別途必要な手続があります。
※次項(3)を参照

 

<社会保険、雇用保険両方に加入の方>
・健康保険厚生年金保険 被保険者資格取得届
・厚生年金保険 ローマ字氏名届
・雇用保険 被保険者資格取得届
 (17~22欄に「国籍・地域」や「在留資格」を記入)

 

<雇用保険のみに加入の方>
・雇用保険 被保険者資格取得届
 (17~22欄に「国籍・地域」や「在留資格」を記入)

 

(3)保険未加入者の手続き
所定労働時間が20時間に満たない方については
社会保険、雇用保険ともに加入しませんが、
ハローワークへ次の届出が必要となります。

 

・雇用保険 外国人雇用状況届出書
 (「国籍・地域」や「在留資格」「雇入れ年月日」等を記入)

 

事業主は、この書類を事業所の住所を管轄する
ハローワークへ提出することが義務付けられています。
また令和2年3月より、外国人雇用状況届出書に
「在留カードの番号」を追記することとなりましたので
今後は番号も記入してください。

 


□ 外国人労働者雇入れの注意点

 

労働者を雇入れする際、
原則、日本人と外国人での違いはありません。
労働保険や社会保険の加入だけでなく、
労働基準法や最低賃金法等も他の日本人の従業員同様に適用となります。

 

ただし外国人を雇入れ、就労させる場合の注意点として

 

・在留期間が定められている方はその期間を確認、
  更新が必要な場合は新しい在留期間を確認
・在留資格とは異なる就労をさせることの禁止
・留学生等、資格外許可で就労する場合の労働時間の上限制限
・偽造在留カードの確認

 

このような点をその都度確認し、
基準を満たすようにしなければなりません。
在留カードの制限を超えて労働させた場合、
会社に罰則規定が適用されるため、
違法な労働をさせないように常にチェックが必要です。

 

在留カードの偽造も横行しています。
法務省のホームページより
在留カードが有効なものかどうかの確認ができますので、
在留カードの番号を入力して
有効なものかどうか確認を取りましょう。

 

法務省 入国管理局 在留カード等番号失効情報照会
https://lapse-immi.moj.go.jp/ZEC/appl/e0/ZEC2/pages/FZECST011.aspx

 

また法律とは関係のないことですが、
日本の仏教や神道とは違った宗教を信仰している
外国人の方が入社した際、
その宗教上の慣習と労働慣習が異なる場合に
ミスマッチが起こる可能性があります。

 

<例>
・労働時間内に礼拝の時間がある場合、
 その従業員はその時間、常に休憩しになければならないのか、
・社員食堂のメニューに
 宗教上の理由により食べられない食物があるため、
 使用している食品の明示が必要になる  等

 

このように法律の観点からだけでなく
文化や宗教の違いをどう克服していくかも
注意すべき点といえるでしょう。

 

~厚生労働省
外国人雇用のルールに関するパンフレット~
https://www.mhlw.go.jp/content/000515319.pdf