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   トピックⅠ 社会保険、雇用保険の加入要件
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4月になり、新入社員が入ってくる会社も多いことでしょう。
従業員が入社すると、人事担当の方は入社の手続きが必要となります。
では、どのような方が社会保険や雇用保険に加入するのか、
基本的なことですが、再度確認してみましょう。

 


□ 社会保険の加入要件

 

健康保険、介護保険、厚生年金保険(以下、「社会保険」という)に
加入しなければならない方は下記の通りです。

 

・正社員(フルタイム勤務)
・パートの方で、
  1週間の所定労働時間、1か月の所定労働日数の

 どちらも 正社員の4分の3以上勤務

 

正社員はもちろんのこと、
パートやアルバイトの方であっても
正社員の4分の3以上勤務する方については
社会保険に加入する義務があります。

 

ただし原則、健康保険は75歳まで、
厚生年金保険は70歳までしか加入できません。
年齢の下限はないため、20歳未満の方であっても
上記の要件に該当する方は社会保険に加入します。

 

法人の事業所は1人から
個人の事業所は5人以上該当者がいる場合には
適用事業所となり社会保険に加入する事業所となります。

 

社会保険に加入しない方は下記の通りです。

 

・日々雇入れられる方
・2か月以内の期間を定めて使用される方
・季節的業務(4か月以内)に使用される方
・臨時的事業の事業所(6か月以内)に使用される方

 

こちらに該当する方については、会社の社会保険には加入できません。

 


□ 雇用保険の加入要件

 

雇用保険に加入しなければならない方は下記の通りとなります。

 

・正社員(フルタイム勤務)
・パートの方で、1週間の所定労働時間が20時間以上で
 雇用の見込みが31日以上ある方

 

なお上記に該当する場合であっても、
昼間学生、家事使用人、法人の役員等は
雇用保険の被保険者とはなりません。

 

また社会保険とは違い、年齢の上限制限はありませんが
その年の4月に64歳以上の被保険者は
本人分、会社負担分ともに保険料は免除となります。
(免除期間:2020年3月31日まで)

 

ちなみに労災保険は、法人の役員等以外は原則全員加入となりますが
被保険者という概念がないため、手続きは特にありません。

 


□ 手続きに必要な書類

 

入社等で保険に加入する際、必要な書類を確認してみましょう。

 

【提出書類】
・健康保険厚生年金保険 被保険者資格取得届
・雇用保険 被保険者資格取得届

 

【添付書類、必要書類】
・基本情報が確認できるもの
(氏名、フリガナ、住所、生年月日、性別、電話番号等)
・1か月の見込み給与額(見込みの時間外手当や通勤手当を含む)
・基礎年金番号がわかるもの(年金手帳のコピー等)
・雇用保険被保険者番号がわかるもの(被保険者証、離職票のコピー等)
 番号が不明なときは、履歴書のコピー
・マイナンバーがわかるもの

 

以上をご用意のうえ、担当者に渡すようにして伝えてください。

 

また被扶養者がいる場合には、
被扶養者異動届の提出も必要となり、被扶養者の情報と
マイナンバーも必要ですので、ご用意ください。

 

なお、被保険者証は1人1枚です。
会社で社会保険に加入すると
今までお使いの被保険者証は使用できません。
古い被保険者証は保険者に返却するよう
社会保険加入の方に伝えてください。

 


□ 保険料の計算方法

 

社会保険と雇用保険では保険料の計算方法が違います。
給与から控除する保険料の計算方法は下記の通りです。

 

【社会保険の保険料の計算方法】
 1か月の総支給額の見込み(通勤手当、見込み残業手当等を含む)
 を標準報酬等級表に当てはめた金額

 

この標準報酬等級表の保険料の額を給与から控除します。
原則、毎月同じ金額の保険料が引かれるため
時間外などで給与額が増減した場合であっても、保険料は変わりません。

 

健康保険料は、
各健康保険組合、協会けんぽ都道府県支部ごとに料率が決定されます。
そのため、健康保険組合、協会けんぽの保険料額表を確認してください。

 

厚生年金保険料は

全国一律で、今年度は1000分の183となっています。

 

なお、平成31年3月(4月支給給与より控除)分より
健康保険料、介護保険料の料率が変更になっている
協会けんぽの都道府県支部がありますので、
4月支給給与より、新保険料を控除してください。

 

【雇用保険料の計算方法】
 総支給額×3/1000(一般の事業)※昨年度から変更なし

 

雇用保険料は総支給額に料率をかけるため
総支給額が変動すれば、雇用保険料の金額も変動します。

 

建設業、農林水産、清酒製造業の事業は4/1000の料率で計算します。

 

なお、労災保険料は全額会社負担となるため
本人負担の保険料がなく、給与から控除する保険料はありません。

 


□ 保険料控除のタイミング

 

保険料を給与から控除するタイミングは法律によって定められており、
社会保険料と雇用保険料では異なるため注意が必要です。

 

・社会保険 → 資格を取得した月の翌月から控除
・雇用保険 → 給与を支払う都度

 

< 例 >
入社:4月1日  給与締め日:20日  給与支払い日:当月25日
4/1~4/20勤務分  4/25支払い
社会保険料:4/25支給給与では控除しない  5/25支給給与より控除
雇用保険料:4/25支給給与から控除

 

このように、雇用保険は加入した直近の給与支払いから、
社会保険は翌月の給与支払いから控除開始となるため
タイミングがずれることがあります。
給与計算担当者はお気を付けください。